疲労感・吐き気・胃の張りが続く30代女性 ~忙しさとストレスが重なった身体を東洋医学から考える~

8月末から疲労感、吐き気、胃の膨満感、げっぷ、食欲低下が続いていた30代女性。慢性的な首肩・頭頂部の痛み、便秘、睡眠の乱れ、生理前の帯状疱疹、不安やパニック症状もありました。木氣治療室では「胃だけの問題」と考えず、7月の過労やストレス、冷えとのぼせ、脈の状態から身体全体をどのように考えたのかを解説します。

結論|「胃の不調」だけでは見えなかった身体の状態

疲れが抜けない。

吐き気がする。

お腹が張って苦しい。

げっぷが多い。

食欲も落ちている。

さらに、

体調が悪くなると、

「このままもっと悪くなるのではないか」

という不安が強くなり、

パニックのような症状まで出てしまう。

今回紹介するのは、

このような状態で木氣治療室へ来院された30代女性の症例です。

症状だけを見ると、

胃の問題。

自律神経の問題。

肩こり。

頭痛。

便秘。

睡眠不足。

PMS。

不安。

それぞれ別の問題に見えるかもしれません。

しかし、

実際に話を聞き、

身体を診ていくと、

これらを一つずつ切り離して考えるより、

長く続いた仕事の負担やストレスによって、身体全体のバランスが崩れていた

と捉えた方が、

今回の状態を理解しやすいように感じました。

特に重要だったのが、

症状が強くなる少し前の生活です。

7月は仕事がかなり忙しく、

土日にも仕事。

夜中まで仕事。

ということもありました。

そして、

8月末頃から、

疲労感。

吐き気。

胃の膨満感。

げっぷ。

食欲低下。

などの症状が現れています。

身体は、

無理をしている最中ではなく、

少し時間が経ってから、

不調として出ることもあります。

今回も、

「8月末に胃が悪くなった」

だけではなく、

その前から積み重なっていた生活まで含めて、

身体を考える必要がありました。

今回の症例|8月末から疲労感と胃腸症状が続いた30代女性

今回来院されたのは、

30代女性です。

8月末頃から、

疲労感。

吐き気。

胃の膨満感。

げっぷ。

食欲低下。

などが現れるようになりました。

さらに、

以前から、

右の首から肩にかけての痛み。

頭頂部の痛み。

便秘。

などもありました。

身体の調子が悪くなってくると、

「このままどんどん悪くなってしまうのではないか」

という不安が強くなり、

そこから、

パニック症状が出ることもありました。

生理前になると帯状疱疹が出る

この方には、

もう一つ特徴的なことがありました。

生理前になると、

帯状疱疹が出ることがあるとのことでした。

帯状疱疹は、

過去に感染した水痘・帯状疱疹ウイルスが、

体内で再活性化することで起こります。

疲労やストレス、

免疫機能が低下しているときなどに、

発症しやすくなることがあります。

ただし、

「生理前だから帯状疱疹が出る」

と単純に結びつけることはできません。

今回についても、

月経周期と帯状疱疹の因果関係を判断するものではありません。

ただ、

本人にとって、

生理前は身体が大きく崩れやすい時期である

ということは、

身体全体を考えるうえで大切な情報でした。

身体が悪くなるほど不安が強くなる

今回、

胃腸症状と同じくらい、

重要だと感じたのが、

不安です。

身体の調子が悪くなってくると、

「もっと悪くなったらどうしよう」

「このまま治らなかったらどうしよう」

という不安が強くなる。

そして、

そこから、

パニックのような状態につながってしまう。

ここで、

「精神的な問題だから」

とだけ考えるのは、

違うと思っています。

実際に、

身体には、

胃の張り。

吐き気。

食欲低下。

便秘。

手足の冷え。

頭の熱感。

首肩の痛み。

頭頂部の痛み。

睡眠の乱れ。

などがありました。

身体がつらい。

そのことで、

不安になる。

不安が強くなると、

さらに身体が緊張する。

その結果、

より身体症状を強く感じる。

身体と心が、

互いに影響し合うような状態になっていた可能性があります。

夜は寝ているようで、実は睡眠が分断されていた

睡眠について聞くと、

夜は、

12時頃に寝ていました。

しかし、

朝までぐっすり眠れるわけではなく、

4時から5時頃に、

一度目が覚めてしまいます。

さらに特徴的だったのが、

夕食後です。

夜ご飯を食べると、

そのまま2〜3時間寝てしまうことがありました。

つまり、

夕食後に寝る。

一度起きる。

夜12時頃に改めて寝る。

そして、

朝4〜5時頃にまた目が覚める。

という流れです。

合計の睡眠時間だけを見れば、

ある程度寝ているように感じるかもしれません。

しかし、

身体の回復という視点では、

睡眠が細かく分断されていました。

「寝ている時間」と、

「身体がしっかり休めていること」は、

必ずしも同じではありません。

7月は土日も夜中も仕事をしていた

詳しく生活を聞いていくと、

7月は、

仕事がかなり忙しい時期でした。

土日にも仕事をする。

夜中まで仕事をする。

そんなこともあったそうです。

そして、

8月末頃から、

身体の不調が目立つようになりました。

体調を崩したとき、

私たちは、

直前に何をしたのか。

昨日何を食べたのか。

数日前に何があったのか。

というところに目を向けがちです。

しかし、

身体は、

それまでの数週間、

数か月の積み重ねの影響を受けています。

忙しいときは、

緊張感で動けてしまう。

でも、

少し落ち着いたときに、

一気に疲れが表面化する。

ということもあります。

今回、

7月の働き方は、

身体を考えるうえで、

非常に重要な情報でした。

普段からストレスをため込みやすかった

施術をしながら、

いろいろ話を聞いていくと、

本人は、

普段から、

ストレスをため込みやすい方でした。

ちょっとしたことでも、

ストレスを感じやすい。

そのうえ、

それを誰かに話すより、

自分の中にため込んでしまうことが多い。

ということでした。

ストレスを感じること自体は、

悪いことではありません。

誰でも、

仕事。

人間関係。

体調。

将来。

生活。

さまざまなことで、

ストレスを感じます。

問題は、

身体が回復する時間がないまま、

負担が積み重なっていくことです。

今回、

7月には、

仕事がかなり忙しかった。

普段から、

ストレスをため込みやすい。

睡眠も乱れている。

そして、

8月末から、

身体の不調が強くなっている。

この流れは、

今回の身体を考えるうえで、

無視できませんでした。

新潟から上京し、近くに友人がほとんどいない

話をしている中で、

もう一つ分かったことがありました。

この方は、

新潟から上京して生活していました。

そして、

現在、

近くに友人がほとんどいないとのことでした。

もちろん、

「友達が少ないから病気になった」

という話ではありません。

ただ、

人は、

不安になったとき。

仕事でつらいことがあったとき。

身体の調子が悪いとき。

誰かに話すことで、

少し気持ちが整理されることがあります。

近くに、

気軽に話せる人がいない。

普段から、

ストレスをため込みやすい。

さらに、

仕事も忙しい。

こうした環境は、

その人がどのようにストレスを抱え込んでいるのかを考えるうえで、

大切な背景です。

身体を診ると、おへその上がかなり張っていた

実際に身体を確認すると、

特徴的だったのが、

お腹でした。

特に、

おへそより上の部分が、

かなり強く張っていました。

本人にも、

胃の膨満感。

げっぷ。

吐き気。

食欲低下。

という症状があります。

つまり、

本人が感じていた胃周辺の不快感と、

実際に触ったときのお腹の状態が、

ある程度重なっていました。

しかし、

ここでも、

「胃が張っているから、胃だけを治療する」

とは考えません。

なぜ、

胃の周辺が、

ここまで張っているのか。

その背景まで見る必要があります。

手足は冷たいのに、頭には熱がある

さらに、

手足には、

冷えがありました。

一方、

頭には、

熱感がありました。

いわゆる、

「冷えのぼせ」

のような状態です。

患者さんの中には、

「自分は冷え性です」

という方もいれば、

「暑がりです」

という方もいます。

しかし、

身体全体が、

同じ温度になっているとは限りません。

足は冷たい。

手も冷える。

でも、

顔や頭は熱い。

ということがあります。

今回も、

上下で、

身体の状態が違っていました。

私は、

このアンバランスも、

今回の身体を考えるうえで、

大切な所見だと考えました。

脈は「気燥風燥・脾虚」

今回、

脈を確認すると、

「気燥風燥」。

そして、

「脾虚」

という状態でした。

症状だけを見ると、

吐き気。

胃の張り。

げっぷ。

食欲低下。

ですから、

単純に、

「胃腸が悪い」

という説明でも、

一見すると成立します。

しかし、

実際には、

それだけではありませんでした。

7月の過労。

睡眠の乱れ。

慢性的なストレス。

便秘。

首肩の痛み。

頭頂部の痛み。

手足の冷え。

頭の熱感。

生理前の体調悪化。

不安。

パニック症状。

そして、

脈に現れていた、

気燥風燥・脾虚。

これらを合わせると、

単純に胃だけが悪くなっている身体ではない

ことが分かります。

「脾虚」とは胃が弱いという意味だけではない

東洋医学の「脾」は、

西洋医学の脾臓そのものではありません。

東洋医学では、

食べたものから、

身体に必要なものを作り、

全身へ届けていく働き。

水分を適切にさばく働き。

身体を支える働き。

などと関係すると考えます。

そのため、

脾の働きが弱ってくると、

食欲低下。

胃の重さ。

お腹の張り。

疲労感。

便通の乱れ。

などが、

一緒に出ることがあります。

今回、

患者さんには、

疲労感。

食欲低下。

胃の膨満感。

吐き気。

げっぷ。

便秘。

がありました。

そして、

実際の脈でも、

脾虚が確認されました。

私は、

症状だけを見て、

「これは脾虚です」

と判断したのではありません。

症状、生活背景、身体所見、脈を重ねたときに、脾の弱りが重要だと考えた

ということです。

「気燥」とは何か

今回の脈では、

「気燥」

もみられました。

東洋医学の「気」は、

身体を動かすさまざまな働きを表す概念です。

身体を動かす。

温める。

巡らせる。

消化を助ける。

身体を守る。

こうした働きを、

気という視点から考えます。

そこに、

「燥」が重なっていました。

燥というと、

肌が乾燥している。

喉が乾く。

というイメージがあるかもしれません。

しかし、

東洋医学では、

それだけではありません。

身体が消耗している。

潤いが不足している。

巡りが悪くなっている。

という状態も、

燥という視点で見ることがあります。

今回、

仕事でかなり無理をしていた。

睡眠も乱れている。

食欲も落ちている。

便秘もある。

こうした背景と、

脈に現れていた燥は、

矛盾しない状態だと考えました。

「風燥」はどう考えるのか

もう一つ、

今回特徴的だったのが、

「風燥」です。

東洋医学の「風」は、

外の風だけを意味するものではありません。

身体の中で、

症状が動く。

変化が早い。

上半身に症状が集まりやすい。

緊張やこわばりが出る。

こうした状態を、

「風」という概念で捉えることがあります。

今回、

右の首から肩にかけての痛み。

頭頂部の痛み。

頭の熱感。

不安が強くなったときのパニック症状。

など、

上半身に症状が集まっていました。

もちろん、

「風燥だから頭痛が出た」

と、

一対一で決めるわけではありません。

ただ、

全体の状態を考えるうえで、

脈に現れている風燥と、

症状の出方は、

無関係ではないと考えました。

胃の不調、首肩の痛み、不安を別々に考えない

今回、

症状だけを書き出すと、

胃の不調。

肩こり。

頭痛。

便秘。

不安。

睡眠障害。

生理前の体調変化。

と、

バラバラに見えます。

しかし、

患者さんは、

一人です。

胃だけが、

別の身体にあるわけではありません。

首肩だけが、

別の身体にあるわけでもありません。

心と身体も、

完全に切り離せるものではありません。

だからこそ、

木氣治療室では、

症状ごとに、

別々のツボを探すことから始めません。

「吐き気にはこのツボ」

「便秘にはこのツボ」

「肩こりにはこのツボ」

「不安にはこのツボ」

というように、

すべてを症状別に分けてしまうと、

その人の身体全体が見えなくなります。

今回の施術で大切にしたこと

今回、

脈では、

気燥風燥・脾虚。

身体所見では、

おへその上の強い張り。

手足の冷え。

頭の熱感。

などがありました。

そのため、

私は、

「胃の張りだけを取る」

ことを目的にはしませんでした。

今の身体全体が、どこでバランスを崩しているのか。

そこを見ながら、

施術を組み立てました。

木氣治療室では、

鍼を深く刺すことだけを、

施術とは考えていません。

散鍼やていしんなども使いながら、

その日の身体に合わせて、

刺激量を調整します。

大切なのは、

強く刺激することではなく、

その日の身体に必要な刺激を入れること

だと考えています。

施術後、脈とお腹の張りが変わった

今回、

施術後には、

脈がかなり落ち着きました。

そして、

最初に強く張っていた、

おへその上のお腹も、

かなり張りが取れました。

この変化は、

今回の身体を考えるうえで、

重要でした。

ただし、

これだけで、

「すべて治った」

という意味ではありません。

仕事の負担。

睡眠の乱れ。

慢性的なストレス。

生理前の体調変化。

不安。

便秘。

食欲低下。

こうしたものは、

今後の経過も確認する必要があります。

それでも、

施術前後で、

脈。

お腹。

という身体所見が、

実際に変化したことは、

今後の施術を考える一つの材料になります。

症状だけでなく「身体がどちらへ動いたか」を見る

鍼灸の変化というと、

「痛みがゼロになった」

「吐き気が消えた」

ということに、

注目されがちです。

もちろん、

症状がどう変わったかは大切です。

しかし、

私は、

それだけではなく、

脈がどう変わったか。

お腹の張りがどう変わったか。

手足の冷えはどうか。

頭の熱感はどうか。

呼吸はどうか。

表情はどうか。

といった、

身体そのものの変化も見ています。

今回、

脈が落ち着き、

お腹の張りも軽減した。

そして、

施術後には、

かなり笑顔が増えました。

こうした変化を、

一つずつ確認していきます。

施術後、笑顔で帰られたことも印象に残った

今回、

もう一つ印象的だったのが、

施術後の表情です。

来院時には、

身体への不安もあり、

緊張した様子がありました。

施術をしながら、

仕事のこと。

身体のこと。

ストレスのこと。

生活のこと。

いろいろと話しました。

そして、

施術が終わる頃には、

かなり笑顔が増えていました。

帰られるときも、

来院時とは表情が違っていました。

これは、

「話したから治った」

という意味ではありません。

また、

「鍼灸でパニック症状が治った」

という意味でもありません。

ただ、

身体が少し楽になる。

自分の話を聞いてもらえる。

身体の状態について、

一緒に確認できる。

こうしたことが重なることで、

不安が少し和らぐことはあります。

不安が強い人に「大丈夫」とだけ言わない

今回、

本人は、

身体が悪くなると、

「もっと悪くなるのではないか」

という不安が強くなる方でした。

このとき、

ただ、

「大丈夫ですよ」

と言っても、

本人は、

なかなか安心できません。

なぜなら、

実際に身体はつらいからです。

だからこそ、

身体の変化を、

一緒に確認することが大切だと思っています。

「最初よりお腹の張りが減っています」

「脈も落ち着いています」

「身体は変化しています」

というように、

実際に起きている変化を共有する。

そうすることで、

漠然とした不安が、

少し具体的になります。

身体は、

ずっと悪い方向へ向かうだけではなく、

変化することができる。

それを、

実際の身体を通して感じてもらうことも、

大切だと考えています。

「ストレスをなくす」ではなく、回復する時間を作る

今回、

普段から、

ストレスをため込みやすい。

という話がありました。

ここで、

「ストレスを感じないようにしてください」

と言っても、

現実的ではありません。

仕事をしていれば、

ストレスはあります。

人間関係でも、

ストレスはあります。

生活から、

すべてのストレスを消すことはできません。

大切なのは、

ストレスを受けたあとに、身体が回復できる時間を作れているか

です。

眠る。

休む。

話す。

食べる。

軽く身体を動かす。

仕事から離れる時間を作る。

一人で抱え込み過ぎない。

こうしたことも、

身体を戻していくためには必要です。

「近くに話せる人がいない」ことも生活背景の一つ

今回、

新潟から上京してきて、

近くに友人がほとんどいない。

という話がありました。

このこと自体を、

病気の原因と考えるわけではありません。

しかし、

ストレスをため込みやすい方にとって、

気軽に話せる人がいない環境は、

負担を抱え込みやすくなることがあります。

仕事で嫌なことがあった。

身体がつらい。

不安になった。

でも、

誰にも話せない。

そうすると、

頭の中で、

同じことを何度も考えてしまうことがあります。

身体を診るときには、

こうした生活環境も、

無視できない情報だと思っています。

自宅でまず見直したいのは睡眠

今回、

生活の中で、

最初に見直したいのが、

睡眠です。

夕食後に、

2〜3時間寝てしまう。

その後、

夜12時頃に、

改めて寝る。

そして、

朝4〜5時頃に目が覚める。

この状態が続いています。

夕食後に寝てしまうことだけを、

「悪い習慣」

と決めつける必要はありません。

むしろ、

それほどまでに、

身体が疲れている可能性があります。

大切なのは、

なぜ、

夕食後に寝落ちしてしまうほど、

疲れているのか。

ということです。

まずは、

夜中まで仕事をしない。

仕事を持ち帰らない日を作る。

夕食の時間を少し早める。

入浴や就寝時間を整える。

など、

生活全体の調整が必要です。

「何時間寝たか」より「朝、回復しているか」

睡眠時間だけを数えて、

「7時間寝たから大丈夫」

とは限りません。

朝起きたとき、

疲れが取れているか。

日中、

強い眠気がないか。

夕方になると、

ぐったりしていないか。

夕食後に、

毎日のように寝落ちしないか。

こうしたことも、

身体が回復できているかを見る材料です。

睡眠は、

量だけではなく、

リズムや質も重要です。

胃が張るときは、一度に食べ過ぎない

今回、

胃の膨満感。

げっぷ。

吐き気。

食欲低下。

がありました。

このようなときに、

「体力をつけなければ」

と思い、

無理にたくさん食べると、

さらに胃が苦しくなることがあります。

まずは、

一度にたくさん食べるより、

少量から。

消化しやすいもの。

脂っこ過ぎないもの。

においの強過ぎないもの。

温かくて食べやすいもの。

などを選びます。

一回の量が入らない場合には、

少量に分けるのも一つです。

「身体に良い食べ物」にこだわり過ぎない

体調が悪いときに、

身体に良いものを食べようとして、

かえって無理をしてしまう方もいます。

例えば、

玄米。

大量の野菜。

食物繊維の多いもの。

発酵食品。

などです。

普段なら、

良い食事でも、

胃が強く張っているときには、

負担になることがあります。

身体に良い食事とは、

その人の今の状態に合っている食事です。

まずは、

食べたあとに、

さらに苦しくならないことを優先してください。

便秘も胃の不調と切り離さない

今回、

もともと便秘体質でした。

便秘が続けば、

お腹が張る。

ガスがたまる。

食欲が落ちる。

胃が重く感じる。

ということもあります。

そのため、

胃だけではなく、

排便の状態も確認します。

何日出ていないのか。

便は硬いのか。

残便感はあるのか。

ガスは多いのか。

便秘薬を使っているのか。

こうしたことも、

身体全体を考えるうえで、

大切な情報です。

手足が冷たく、頭が熱いときのセルフケア

今回、

手足は冷たい。

頭は熱い。

という、

上下のアンバランスがありました。

こうした場合、

頭が熱いから、

頭だけを冷やす。

足が冷たいから、

ひたすら温める。

だけではなく、

身体全体の巡りを意識します。

例えば、

無理のない範囲で、

散歩をする。

ふくらはぎを動かす。

軽くストレッチをする。

ゆっくり呼吸する。

などです。

ただし、

疲労感が強いときに、

頑張って運動する必要はありません。

「運動しなければ」

ではなく、

身体が心地よいと感じる程度で十分です。

お風呂は高温・長時間でなくてもいい

冷えがあると、

長くお風呂に入った方がいい、

と思うかもしれません。

しかし、

高温のお湯に、

長時間入ると、

のぼせ。

動悸。

疲労感。

などが強くなることがあります。

今回のように、

頭に熱感がある方では、

ぬるめのお湯で、

短めに入る程度でも構いません。

身体が心地よく温まったところで、

上がることが大切です。

生理前は「普段と同じだけ頑張らない」

今回、

生理前になると、

身体を崩しやすい傾向がありました。

そのため、

生理前にも、

普段と同じ仕事量。

同じ予定。

同じ睡眠時間。

を無理に維持すると、

身体への負担が大きくなることがあります。

もし、

毎月、

生理前になると、

疲労感が強くなる。

胃の調子が悪くなる。

頭痛が出る。

気分が不安定になる。

不安が強くなる。

というパターンがあるのであれば、

その時期は、

予定を少し減らす。

早めに休む。

夜更かしを避ける。

仕事を詰め込み過ぎない。

というように、

先回りして調整することも大切です。

帯状疱疹が出たら「いつものこと」で済ませない

今回、

生理前に、

帯状疱疹が出ることがあるとのことでした。

帯状疱疹は、

発疹や痛みが出た場合、

早めに医療機関へ相談することが大切です。

「またいつものことだから」

と、

セルフケアだけで様子を見るのではなく、

医療機関で確認してください。

特に、

顔。

目の周囲。

耳。

強い痛み。

発熱。

広範囲の発疹。

などがある場合には、

早めの受診が重要です。

セルフケアとして使いやすいツボ

ここからは、

今回のように、

胃の不調。

疲労感。

ストレス。

冷え。

などがある方に、

使いやすいツボを紹介します。

ただし、

ツボを押せば、

今回の症状すべてが改善する、

という意味ではありません。

あくまで、

日常のセルフケアとして考えてください。

足三里(あしさんり)

【場所】

膝のお皿の外側から、

指4本分ほど下。

すねの骨の少し外側です。

【こんなときに】

・胃の不調
・食欲低下
・疲労感
・身体がだるいとき

胃腸や全身の調子を整える目的で、

古くから使われてきたツボです。

内関(ないかん)

【場所】

手首の内側。

手首のしわから、

指3本分ほど肘側へ上がったところ。

二本の腱の間です。

【こんなときに】

・吐き気
・胃のむかつき
・緊張が強いとき
・動悸が気になるとき

強く押し過ぎず、

気持ちよい程度に刺激します。

三陰交(さんいんこう)

【場所】

内くるぶしの一番高いところから、

指4本分ほど上。

すねの骨の後ろ側です。

【こんなときに】

・冷え
・月経前の体調変化
・疲労感
・下半身の巡りが気になるとき

女性の身体のセルフケアで、

よく使われるツボです。

百会(ひゃくえ)

【場所】

頭のてっぺん付近。

左右の耳を結んだ線と、

顔の中心線が交わるあたりです。

【こんなときに】

・頭が重い
・緊張が強い
・頭が疲れている
・気分を落ち着けたいとき

今回、

頭頂部に痛みがありましたが、

痛みが強い場所を、

無理に押す必要はありません。

軽く触れる程度でも構いません。

よくある質問

Q. 胃の張りはストレスが原因ですか?

ストレスによって、

胃腸の働きが乱れ、

膨満感や吐き気などが出ることはあります。

しかし、

胃の張りには、

食事。

便秘。

胃腸の病気。

薬。

生活習慣。

など、

さまざまな原因があります。

「ストレスだから」

と決めつけず、

症状が続く場合には、

必要な医学的評価を受けることが大切です。

Q. げっぷが多いのも東洋医学で考えますか?

考えます。

東洋医学では、

胃の働きが、

本来の方向へうまく働かず、

上へ逆流するような状態として、

考えることがあります。

ただし、

逆流性食道炎など、

西洋医学的な原因が関係している場合もあります。

長く続く場合には、

医療機関へ相談してください。

Q. 手足が冷たいのに、頭が熱いのはなぜですか?

血流。

自律神経。

睡眠。

疲労。

生活リズム。

など、

さまざまな要因が関係します。

東洋医学では、

身体の上下で、

熱や気血の巡りに偏りがある状態として、

考えることがあります。

今回も、

身体全体を見るための、

一つの所見として考えました。

Q. 脾虚と言われたら、胃腸が悪いということですか?

東洋医学の脾は、

西洋医学の脾臓そのものではありません。

胃腸の働きだけではなく、

食べたものから、

身体に必要なものを作り、

全身へ届ける働きなども含めて考えます。

そのため、

脾虚では、

胃の不調だけではなく、

疲労感や便通の問題なども、

一緒に現れることがあります。

Q. パニック症状にも鍼灸は使えますか?

身体の緊張や、

動悸、胃の不調などが和らぐことで、

結果として楽に感じる方はいます。

ただし、

パニック症状には、

医療機関での治療や心理的な支援が必要な場合もあります。

鍼灸だけで、

すべてを解決しようとせず、

必要に応じて医療機関と併用することが大切です。

Q. 生理前に毎回体調が悪くなるのは仕方ないですか?

毎月、

同じ時期に、

大きく体調を崩している場合には、

「いつものこと」

で済ませない方がいいと思います。

月経前症候群など、

医療機関で相談できる場合もあります。

症状が出る時期。

睡眠。

仕事量。

胃腸症状。

頭痛。

不安。

などを記録しておくと、

自分のパターンも分かりやすくなります。

こんな場合は早めに医療機関へ

今回のような症状では、

胃の不調や不安だけではなく、

身体全体を見ることが大切です。

特に、

・吐き気や嘔吐が続く
・食事や水分がほとんど取れない
・体重が減り続ける
・黒い便や血便がある
・吐血がある
・強い腹痛がある
・発熱が続く
・胸痛や強い息苦しさがある
・失神する
・激しい頭痛が突然出る
・手足の麻痺や言葉の出にくさがある
・帯状疱疹と思われる発疹が顔・目・耳の周囲に出る
・不安やパニック症状によって日常生活が大きく制限されている

といった場合には、

早めに医療機関へ相談してください。

木氣治療室で臨床していて思うこと

今回、

最初に目につく症状は、

胃の不調でした。

吐き気。

胃の膨満感。

げっぷ。

食欲低下。

でも、

詳しく話を聞くと、

その背景には、

7月の過労。

土日や夜中までの仕事。

睡眠の乱れ。

慢性的なストレス。

便秘。

首肩の痛み。

頭頂部の痛み。

手足の冷え。

頭の熱。

生理前の体調悪化。

不安。

そして、

上京して、

近くに気軽に話せる友人が少ないという生活環境まで、

いろいろなものが重なっていました。

脈は、

気燥風燥・脾虚。

お腹は、

おへその上が強く張っていました。

施術後には、

脈が落ち着き、

お腹の張りも軽減。

そして、

帰る頃には、

かなり笑顔が増えていました。

私は、

この症例を通して、

改めて、

「どこが悪いのか」

だけを探すのではなく、

その人が、ここまでどんな生活をしてきたのか

を見ることが、

とても大切だと感じました。

胃だけが、

急に悪くなったわけではない。

身体だけが、

悪くなったわけでもない。

心だけが、

弱くなったわけでもない。

仕事。

睡眠。

食事。

便通。

月経。

ストレス。

人間関係。

身体の冷えや熱。

そうしたものが、

全部、

同じ一人の中で起きています。

東洋医学では、

この全体を見ながら、

今、

身体がどこでバランスを崩しているのかを考えます。

今回の症例も、

「吐き気にはこのツボ」

だけでは、

見えてこなかった身体でした。

まとめ|症状だけでなく「その人が過ごしてきた時間」を見る

今回紹介したのは、

8月末から、

疲労感。

吐き気。

胃の膨満感。

げっぷ。

食欲低下。

などが続いていた30代女性です。

以前から、

右の首から肩の痛み。

頭頂部の痛み。

便秘。

がありました。

睡眠も乱れ、

夕食後に2〜3時間寝てしまう。

その後、

夜12時頃に寝て、

朝4〜5時頃には一度目が覚める。

そして、

その少し前の7月には、

土日や夜中まで仕事をしていた時期がありました。

身体を確認すると、

手足は冷たい。

頭には熱がある。

おへその上は、

かなり強く張っている。

脈は、

気燥風燥・脾虚。

施術後には、

脈が落ち着き、

お腹の張りも軽減しました。

また、

話をしていく中で、

普段から、

ストレスをため込みやすいこと。

新潟から上京し、

近くに友人がほとんどいないこと。

なども分かりました。

今回、

私が一番伝えたいのは、

症状だけを見ても、その人の身体は分からない

ということです。

胃の不調。

頭痛。

首肩の痛み。

冷え。

のぼせ。

便秘。

不安。

生理前の体調変化。

それぞれに、

別の名前をつけることはできます。

しかし、

全部、

同じ一人の身体に起きています。

だからこそ、

木氣治療室では、

病名や症状名だけから、

施術を決めません。

脈を診る。

お腹を診る。

手足の冷えを確認する。

頭の熱を確認する。

生活を聞く。

仕事を聞く。

睡眠を聞く。

ストレスのかかり方を聞く。

そして、

施術後に、

身体がどう変化したのかを見る。

こうしたことを重ねながら、

その日の身体を考えます。

「なぜ今、この症状が出ているのか」

それを、

症状だけではなく、

その人がここまで過ごしてきた時間まで含めて見る。

今回の症例から、

改めて、

その大切さを感じました。

※本記事は実際の臨床例をもとに、個人が特定されないよう一部情報を調整して紹介しています。「気燥」「風燥」「脾虚」「脾」などは東洋医学における身体の捉え方であり、西洋医学の診断名を意味するものではありません。帯状疱疹、不安・パニック症状、長く続く胃腸症状などは、必要に応じて医療機関での評価・治療を受けてください。鍼灸は必要な医学的検査や治療の代わりになるものではありません。

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この記事を書いた人

木氣治療室 院長 石塚雅章

こんにちは。木氣治療室院長の石塚雅章です。痛みがない、病気になっていないから私は健康です、とは言えません。日常の動作や姿勢、生活習慣を見直し、予防しましょう。そして、体の不調がなく、趣味を長く続け幸せな生活を送っていただけるよう、サポートをしていきますのでよろしくお願いします。

あん摩マッサージ指圧師免許証

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はり師免許証

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きゅう師免許証

きゅう師

柔道整復師免許証

柔道整復師