秋になると肌がかゆいのはなぜ?乾燥とかゆみを東洋医学から考える

秋になると肌がかゆい、乾燥して粉をふく、夜になるとかゆみが強くなる。そんな秋のかゆみは、空気の乾燥や皮膚バリア機能の低下だけでなく、生活や体質も関係します。西洋医学と東洋医学の両面から、秋の乾燥とかゆみを木氣治療室がわかりやすく解説します。

結論|秋のかゆみは「乾燥」だけで終わらせない

秋になると、

肌がかゆい。

すねや腕がカサカサする。

粉をふく。

お風呂上がりにかゆくなる。

夜になると、

かゆみが強くなる。

掻くと赤くなって、

さらにかゆくなる。

こうした症状が出る方は、

少なくありません。

秋は、

夏に比べて、

気温も湿度も下がっていきます。

空気が乾燥すると、

皮膚の水分も失われやすくなり、

皮膚のバリア機能が低下しやすくなります。

その結果、

衣類や摩擦、

温度変化など、

普段なら気にならない刺激にも、

敏感になり、

かゆみが出やすくなります。

ただ、

「秋だから乾燥しているだけ」

で終わらせてしまうと、

その人の身体全体は見えてきません。

東洋医学では、

秋は、

「燥」

と関係の深い季節と考えます。

そして、

同じかゆみでも、

乾燥が強い人。

赤みや熱感が強い人。

夜に悪化する人。

胃腸が弱っている人。

便秘がある人。

疲労が強い人。

では、

身体の状態が違うと考えます。

こんな「秋のかゆみ」はありませんか?

例えば、

・すねや腕がカサカサする
・皮膚が粉をふく
・お風呂上がりにかゆい
・布団に入るとかゆみが強くなる
・夜中に無意識に掻いている
・秋になると毎年かゆくなる
・保湿してもすぐ乾く
・赤みや湿疹も出る
・口や喉も乾燥する
・便秘もひどくなった

このように、

同じ「秋のかゆみ」でも、

出方はさまざまです。

秋になると、なぜ肌が乾燥しやすいのか

夏は、

湿度が高く、

汗もかきやすい季節です。

一方、

秋になると、

湿度が下がってきます。

空気中の水分が減ると、

皮膚表面の水分も、

蒸発しやすくなります。

さらに、

気温が下がることで、

皮脂の分泌も少なくなりやすくなります。

皮脂には、

皮膚表面から水分が逃げ過ぎないようにする役割があります。

そのため、

水分も減る。

皮脂も減る。

という状態になると、

皮膚はより乾燥しやすくなります。

乾燥すると、なぜかゆくなるのか

皮膚の表面には、

外からの刺激から身体を守る、

「バリア機能」

があります。

しかし、

乾燥によって、

皮膚表面の水分や皮脂が減ると、

このバリア機能が弱くなります。

すると、

衣類。

汗。

ほこり。

摩擦。

温度変化。

など、

普段なら気にならない刺激にも、

敏感になることがあります。

その結果、

「かゆい」

という感覚が、

出やすくなります。

掻くほど、さらにかゆくなる

かゆいと、

つい掻きたくなります。

掻くと、

一時的に、

かゆみがまぎれることもあります。

しかし、

強く掻くことで、

皮膚表面は、

さらに傷つきます。

すると、

バリア機能が、

より弱くなります。

そして、

さらに刺激に敏感になる。

またかゆくなる。

また掻く。

こうして、

かゆみ→掻く→皮膚が傷つく→さらにかゆい

という悪循環に入ることがあります。

お風呂上がりにかゆくなるのはなぜ?

秋から冬にかけて、

よく聞くのが、

「お風呂上がりにかゆくなる」

という症状です。

熱いお湯に、

長時間入ると、

皮膚表面の皮脂が、

落ちやすくなります。

また、

身体が温まることで、

かゆみを感じやすくなる方もいます。

さらに、

お風呂から出たあと、

何も塗らずにいると、

皮膚の水分が、

急速に蒸発していきます。

そのため、

入浴後は、

乾燥とかゆみが、

強くなりやすい時間でもあります。

ゴシゴシ洗うほど、乾燥しやすくなる

「肌を清潔にしないと」

と思って、

ナイロンタオルなどで、

ゴシゴシ洗っている方もいます。

しかし、

皮膚を強くこすると、

必要な皮脂まで、

落としてしまうことがあります。

乾燥しやすい方は、

毎日、

身体全体を、

強くこする必要はありません。

汗や汚れが気になるところを、

やさしく洗う。

このくらいでも、

十分なことがあります。

秋のかゆみは「乾燥肌」だけとは限らない

秋になると、

かゆみが出る。

だから、

乾燥肌だろう。

そう思うかもしれません。

しかし、

かゆみには、

さまざまな原因があります。

湿疹。

アトピー性皮膚炎。

じんましん。

接触皮膚炎。

虫刺され。

薬の影響。

皮膚感染症。

などでも、

かゆみは出ます。

また、

皮膚に大きな変化がなくても、

身体の病気が原因で、

かゆみが出ることもあります。

そのため、

「秋だから乾燥しているだけ」

と決めつけないことが大切です。

乾燥した肌と、湿疹は同じではない

乾燥肌では、

皮膚が、

カサカサする。

粉をふく。

細かくひび割れる。

といった症状が、

出ることがあります。

一方、

湿疹では、

赤み。

ブツブツ。

ジュクジュク。

強いかゆみ。

などが、

出ることがあります。

もちろん、

乾燥が続くことで、

湿疹につながることもあります。

赤みが強い。

掻き壊している。

出血している。

ジュクジュクしている。

という場合には、

保湿だけで、

様子を見続けない方がよいでしょう。

夜になるとかゆくなる人もいる

昼間は、

そこまで気にならないのに、

夜になると、

かゆみが強くなる。

という方もいます。

夜は、

入浴で身体が温まる。

布団に入って体温が上がる。

一日の疲れが出る。

静かになることで、

かゆみに意識が向きやすくなる。

など、

いくつかの要因が重なります。

さらに、

睡眠中に、

無意識に掻いてしまい、

朝起きると、

傷だらけになっている。

ということもあります。

ストレスが強いとかゆみが気になることもある

ストレスが強いと、

かゆみを、

いつも以上に強く感じることがあります。

不安。

緊張。

睡眠不足。

疲労。

こうしたものが重なると、

身体の感覚に、

敏感になることがあります。

また、

かゆい。

眠れない。

さらにストレスがたまる。

という悪循環に入ることもあります。

ただし、

「ストレスだからかゆい」

と、

すべてを精神的な問題にすることはできません。

実際に皮膚症状がある場合には、

皮膚そのものの状態も、

きちんと確認する必要があります。

東洋医学では秋を「燥」の季節と考える

東洋医学では、

秋は、

「燥」

と関係の深い季節と考えます。

燥とは、

簡単に言えば、

乾燥です。

しかし、

東洋医学でいう燥は、

肌が乾燥している、

というだけではありません。

口が乾く。

喉が乾く。

鼻が乾く。

便が硬くなる。

目が乾く。

皮膚がカサカサする。

こうした、

身体全体の潤いの不足として、

見ることがあります。

「燥」は皮膚だけの問題ではない

例えば、

秋になって、

肌が乾燥する。

同時に、

口も乾く。

鼻も乾く。

便秘気味になる。

という方もいます。

東洋医学では、

これらを、

別々の症状としてだけでは見ません。

身体全体の潤いが、

不足していないか。

必要なところへ、

潤いが届いているか。

という視点で、

身体を見ます。

津液と皮膚の潤い

東洋医学では、

身体を潤すものを、

「津液」

と考えます。

津液は、

口や喉。

皮膚。

関節。

臓腑。

など、

身体のさまざまな場所を、

潤す働きがあります。

この津液が、

不足したり、

うまく巡らなかったりすると、

乾燥しやすくなると考えます。

そのため、

秋のかゆみを見るときにも、

皮膚だけではなく、

口の渇き。

便通。

尿。

胃腸。

睡眠。

疲労。

なども、

一緒に確認します。

「肺」と皮膚の関係

東洋医学では、

秋は、

五臓の「肺」とも、

関係の深い季節と考えます。

東洋医学の肺は、

西洋医学の肺そのものだけを、

意味するわけではありません。

呼吸。

鼻。

喉。

皮膚。

身体の表面を守る働き。

などと、

関係すると考えます。

そのため、

秋になると、

乾燥によって、

喉。

鼻。

皮膚。

の症状が、

同時に出る方もいます。

ただし、

「秋のかゆみ=肺が悪い」

という意味ではありません。

実際の施術では、

その日の脈。

皮膚の状態。

胃腸。

便通。

睡眠。

生活背景。

などを合わせて、

身体を考えます。

「血」と皮膚の乾燥

東洋医学では、

「血」は、

身体を養う働きと関係すると考えます。

皮膚も、

血によって、

養われていると考えます。

そのため、

血が不足しているような状態では、

皮膚が乾燥しやすい。

かゆみが出やすい。

という見方をすることがあります。

さらに、

爪が割れやすい。

髪が乾燥する。

顔色が悪い。

月経量が少ない。

目が疲れる。

眠りが浅い。

などが、

一緒にある場合には、

血の状態も、

確認することがあります。

「血虚」と「燥」は同じではない

皮膚が乾燥していると、

東洋医学では、

「血が足りない」

という表現をすることがあります。

しかし、

すべての乾燥を、

血虚として考えるわけではありません。

津液の不足なのか。

血の不足なのか。

胃腸の弱りがあるのか。

熱が強くて、

身体の潤いが消耗しているのか。

身体の状態によって、

考え方は変わります。

乾燥してかゆい人と、赤く熱を持ってかゆい人は同じではない

ここが、

秋のかゆみを考えるうえで、

とても大切です。

例えば、

皮膚が白っぽく、

粉をふいている。

触ると乾いている。

強い赤みはない。

という人がいます。

一方で、

皮膚が真っ赤。

熱を持っている。

掻くと、

さらに赤くなる。

入浴後に悪化する。

という人もいます。

どちらも、

「かゆい」

という症状は同じです。

でも、

身体の状態は違います。

前者では、

乾燥や潤い不足が、

より中心かもしれません。

後者では、

熱や炎症を、

考える必要があります。

だから、

「かゆみ=乾燥」

だけでは、

判断できません。

胃腸と秋のかゆみ

秋のかゆみと、

胃腸。

一見、

関係なさそうに思えるかもしれません。

しかし、

東洋医学では、

食べたものや、

飲んだものから、

身体に必要な、

気。

血。

津液。

などが、

作られていくと考えます。

そのため、

胃腸が弱っていると、

身体を潤し、

養うために必要なものを、

十分に作れない、

と考えることがあります。

例えば、

食欲低下。

胃の張り。

げっぷ。

疲労感。

便秘。

などが、

一緒にある場合には、

皮膚だけではなく、

胃腸の状態も、

施術を考えるうえで重要になります。

「脾」と皮膚の潤い

東洋医学の「脾」は、

西洋医学の脾臓そのものではありません。

食べたものから、

身体に必要なものを作る。

それを、

全身へ届ける。

水分の巡りを助ける。

といった働きと関係すると考えます。

そのため、

脾の働きが弱ると、

身体を潤すために必要なものが、

十分に作れない。

あるいは、

うまく巡らない。

という状態につながることがあります。

このため、

乾燥肌。

疲労感。

胃腸の不調。

便秘。

などが一緒にある方では、

脾の状態も、

一つの視点になります。

便秘と皮膚の乾燥を一緒に見る

秋になると、

便秘がひどくなる。

という方もいます。

水分摂取量が減る。

運動量が減る。

食事内容が変わる。

なども、

関係します。

東洋医学では、

皮膚の乾燥と、

便の乾燥を、

どちらも身体の潤いに関係する変化として、

見ることがあります。

例えば、

肌が乾く。

唇も乾く。

便も硬い。

という状態です。

この場合、

「保湿剤だけ」

ではなく、

身体全体の潤いを、

どう保っているかを見る必要があります。

「水を飲めば潤う」とは限らない

乾燥しているから、

とにかく水を飲めばいい。

と思うかもしれません。

もちろん、

水分不足は、

避ける必要があります。

しかし、

大量に水を飲んだからといって、

必ず皮膚が潤うわけではありません。

胃腸が弱っていれば、

水分をたくさん取ることで、

お腹が張る。

身体が重くなる。

むくむ。

という方もいます。

大切なのは、

適度な水分を取りながら、

胃腸の状態も、

整えていくことです。

「乾燥」と「むくみ」が同時にある人もいる

皮膚は乾燥している。

でも、

足はむくむ。

という人もいます。

「水分が多いのか、

少ないのか、

どっちなの?」

と思うかもしれません。

東洋医学では、

身体に水分があることと、

必要な場所に、

適切に巡っていることは、

同じではありません。

必要なところには足りない。

一方で、

別の場所には停滞している。

という状態も考えます。

夜に悪化するかどうかも大切

夜になると、

かゆみが強くなる。

という方では、

時間帯も、

身体を見る重要な情報です。

夜に悪化する。

入浴後に悪化する。

布団に入ると悪化する。

仕事から帰ると悪化する。

こうした違いでも、

背景は変わります。

身体が温まったときに、

強くなるのか。

乾燥が強くなったときに、

出るのか。

ストレスから解放されたあとに、

意識が皮膚へ向くのか。

こうしたことも確認します。

秋のかゆみと夏の疲れ

秋の症状を考えるとき、

夏の過ごし方も、

大切だと思っています。

暑さで、

食欲が落ちた。

睡眠不足だった。

冷たいものばかり取っていた。

汗をたくさんかいた。

夏バテした。

という方では、

秋になったときに、

身体が十分に回復していないことがあります。

そこへ、

秋の乾燥が重なる。

すると、

皮膚の乾燥。

疲労感。

胃腸の不調。

便秘。

などが、

一緒に出てくることもあります。

秋のかゆみは「秋だけの問題」ではない

8月までは、

何ともなかった。

10月になったら、

急にかゆくなった。

すると、

秋になったからだ、

と思うかもしれません。

もちろん、

乾燥する季節は、

大きな要因です。

しかし、

その身体は、

秋に突然できたものではありません。

夏の疲れ。

食事。

睡眠。

ストレス。

運動。

こうした積み重ねの上に、

秋の乾燥が加わっています。

だから、

木氣治療室では、

皮膚の状態だけでなく、

そこに至るまでの生活も見ます。

木氣治療室では「かゆみの種類」を見る

「かゆい」

という一言だけでは、

身体は分かりません。

乾燥しているのか。

赤いのか。

熱いのか。

ジュクジュクしているのか。

夜に悪化するのか。

入浴で悪化するのか。

汗で悪化するのか。

便秘があるのか。

胃腸はどうか。

睡眠はどうか。

ストレスはどうか。

こうしたことを、

確認します。

そして、

脈も合わせて、

その日の身体を考えます。

「秋だから肺」で施術を決めない

東洋医学では、

肺と皮膚の関係が、

よく知られています。

しかし、

すべての皮膚症状を、

肺だけで説明するわけではありません。

胃腸が弱っている人。

血が不足している人。

熱が強い人。

水分の巡りが悪い人。

ストレスが強い人。

身体はさまざまです。

だから、

「秋=肺=皮膚」

という公式だけで、

施術を決めることはしません。

まず脈を見る

木氣治療室では、

施術前に、

脈を確認します。

皮膚が乾燥している。

赤みがある。

かゆい。

という症状があっても、

脈に出ている身体の状態は、

人によって違います。

燥が強いのか。

熱が強いのか。

身体が消耗しているのか。

胃腸が弱っているのか。

水分が停滞しているのか。

その日の身体を、

脈からも確認します。

症状に脈を合わせない

「肌が乾いているから、

脈も燥だろう」

「赤いから、

熱だろう」

と、

最初から決めることはしません。

実際に、

脈を診て、

何が出ているのかを見る。

そして、

その脈と、

皮膚。

便通。

胃腸。

睡眠。

生活背景。

が、

どうつながっているのかを考えます。

症状に脈を合わせるのではなく、実際に出ている身体を診る。

ここを大切にしています。

かゆい場所だけを施術しない理由

かゆいところに、

直接刺激をした方が、

効きそうに感じるかもしれません。

しかし、

赤み。

掻き壊し。

炎症。

ジュクジュク。

があるところに、

無理に刺激を加える必要はありません。

必要であれば、

局所ではなく、

離れた場所を使って、

施術することもあります。

大切なのは、

かゆいところを、

追いかけることではなく、

身体全体の状態を変えること

です。

刺激は強ければいいわけではない

皮膚症状が強いからといって、

たくさん刺激すればよいわけではありません。

疲労が強い。

眠れていない。

食欲が落ちている。

身体が消耗している。

という方では、

刺激が強過ぎると、

身体への負担になることがあります。

木氣治療室では、

その日の状態に合わせて、

刺激量を調整します。

鍼を深く刺すだけではなく、

散鍼やていしんなど、

刺さない刺激を使うこともあります。

施術後に「かゆみが消えたか」だけでは見ない

施術後、

「かゆくなくなった」

これは、

一つの変化です。

しかし、

それだけで、

すべてを判断するわけではありません。

皮膚の赤みはどうか。

熱感はどうか。

乾燥感はどうか。

お腹はどうか。

身体のだるさはどうか。

呼吸はどうか。

脈はどう変わったか。

そして、

その日の夜に、

眠れるか。

掻く回数は減ったか。

こうしたことも、

見ていきます。

すぐに皮膚そのものが変わらないこともある

鍼灸施術のあと、

乾燥している皮膚が、

すぐに潤うわけではありません。

傷ついた皮膚が、

その場ですべて回復するわけでもありません。

皮膚の回復には、

時間が必要です。

そのため、

かゆみの強さだけでなく、

掻く回数が減ったか。

夜に眠れるようになったか。

赤みが広がっていないか。

皮膚の状態が、

少しずつ落ち着いているか。

こうした経過を見ます。

保湿や皮膚科の治療をやめる必要はない

鍼灸を受けるから、

保湿剤をやめる。

皮膚科の薬をやめる。

という必要はありません。

むしろ、

乾燥が強い場合の保湿。

炎症が強い場合の皮膚科治療。

必要な外用薬。

これらは、

とても大切です。

鍼灸は、

それらの代わりではなく、

身体全体を見る、

別のアプローチとして考えます。

薬を自己判断で中止しない

皮膚症状で、

ステロイド外用薬などを、

処方されている方もいます。

「鍼灸を始めたから、

薬をやめよう」

と、

自己判断で変更することは、

おすすめしません。

薬の使い方については、

処方した医師の指示に従ってください。

自宅でできる秋のかゆみ対策

ここからは、

自宅でできる対策について、

まとめます。

保湿は「かゆくなってから」ではなく、乾く前から

乾燥肌の方は、

「かゆくなったら保湿する」

ことが多いかもしれません。

しかし、

皮膚が乾燥しやすい季節では、

かゆみが出る前から、

保湿を続ける方がよい場合があります。

特に、

入浴後。

朝の着替え前。

肌がつっぱるとき。

など、

乾燥を感じやすいタイミングで、

こまめに保湿することが大切です。

入浴後は早めに保湿する

お風呂から出たあとは、

皮膚の水分が、

どんどん蒸発していきます。

身体を拭くときは、

タオルで強くこすらず、

押さえるように、

水分を取ります。

そのあと、

早めに保湿剤を塗る。

これだけでも、

皮膚への負担は変わります。

熱過ぎるお風呂は避ける

熱過ぎるお湯は、

皮膚の皮脂を落としやすくなります。

さらに、

身体が急に温まることで、

かゆみが強くなる方もいます。

お風呂上がりに、

毎回かゆくなる方は、

お湯の温度を少し下げる。

入浴時間を短くする。

という工夫もおすすめです。

身体をゴシゴシ洗わない

乾燥している皮膚に、

ナイロンタオルなどで、

強い摩擦を加えると、

皮膚のバリア機能を、

さらに傷つける可能性があります。

汗や皮脂が多い部分を中心に、

やさしく洗う。

乾燥しやすいところは、

刺激を減らす。

という方法もあります。

室内の乾燥にも注意する

秋から冬にかけては、

外だけでなく、

室内も乾燥します。

暖房を使うようになると、

さらに湿度が下がりやすくなります。

加湿器。

室内干し。

濡れタオル。

などを使って、

室内が乾燥し過ぎないようにすることも、

皮膚のケアにつながります。

ただし、

加湿し過ぎると、

カビやダニの問題につながることもあります。

衣類の刺激でもかゆみは強くなる

秋になると、

長袖。

ニット。

保温性の高いインナー。

などを、

着る機会が増えます。

しかし、

素材によっては、

肌との摩擦が増え、

かゆみが強くなることがあります。

チクチクする。

着たあとに赤くなる。

汗をかくとかゆい。

という場合には、

肌に直接触れるインナーを、

刺激の少ない素材に変える。

締め付けを減らす。

なども一つです。

かゆいときは「掻かないで」だけでは難しい

かゆいときに、

「掻かないでください」

と言われても、

我慢するのは難しいと思います。

特に、

夜。

寝ているとき。

は、

無意識に掻いてしまうことがあります。

だからこそ、

掻かない努力だけではなく、

掻きにくい環境を作ることが大切です。

爪を短くする。

寝る前に保湿する。

刺激の少ない寝具を選ぶ。

室温を上げ過ぎない。

こうした工夫もあります。

赤みや熱感があるときは軽く冷やす方法も

赤みや熱感が強く、

かゆい場合には、

冷たいタオルなどで、

軽く冷やすと、

一時的に楽になることがあります。

ただし、

氷や保冷剤を、

長時間直接当てるのは避けてください。

皮膚を冷やし過ぎると、

別の刺激になることがあります。

食事で「これを食べれば治る」はない

秋のかゆみに対して、

「これを食べれば治る」

という食品はありません。

ただし、

身体を作る材料は、

食事から入ってきます。

極端な食事制限。

偏った食生活。

食欲低下。

が続くと、

身体の状態にも、

影響する可能性があります。

まずは、

普段の食事が、

無理なく取れているか。

ここを確認することが大切です。

秋の食養生は「潤い」を意識する

東洋医学の食養生では、

秋は、

潤いを意識した食材を、

取り入れることがあります。

例えば、

梨。

れんこん。

大根。

白きくらげ。

豆腐。

ごま。

などです。

ただし、

「秋だからこれを食べればよい」

という話ではありません。

胃腸が弱い人が、

冷たい梨を、

大量に食べれば、

お腹がつらくなることもあります。

温かく煮る。

量を調整する。

など、

その人の胃腸に合わせることが大切です。

水分は少な過ぎないようにする

秋になると、

夏ほど喉が渇かないため、

水分摂取量が、

減る方もいます。

そのため、

一日を通して、

少しずつ水分を取ることも大切です。

ただし、

乾燥しているからといって、

大量の水を、

一気に飲む必要はありません。

胃腸の状態に合わせて、

無理のない範囲で、

こまめに取ってください。

お酒や辛いものは、かゆみを強くすることもある

アルコール。

辛いもの。

熱いもの。

などで、

身体が温まり、

皮膚のかゆみが、

強くなる方もいます。

もし、

「お酒を飲んだ日はかゆい」

「辛いものを食べると赤くなる」

というパターンがあるなら、

量を調整してみるとよいでしょう。

睡眠不足とかゆみの悪循環

かゆい。

眠れない。

寝不足になる。

疲れる。

ストレスがたまる。

また、

かゆみが気になる。

このような悪循環に入ることがあります。

夜にかゆみが強い方では、

皮膚のケアだけでなく、

睡眠環境も見直してみてください。

室温が高過ぎないか。

布団が暑過ぎないか。

寝る前に、

熱いお風呂へ入っていないか。

保湿できているか。

こうしたことも大切です。

ストレスをため込み過ぎない

ストレスが強いと、

かゆみを、

いつも以上に強く感じることがあります。

だからといって、

「ストレスをなくしてください」

では、

現実的ではありません。

大切なのは、

身体が緊張から離れる時間を作ることです。

散歩。

音楽。

読書。

誰かと話す。

軽い運動。

深呼吸。

など、

自分が少し落ち着ける時間を、

作ってみてください。

セルフケアに使いやすいツボ

ここからは、

秋の乾燥やかゆみが気になるときに、

セルフケアとして、

使いやすいツボを紹介します。

ただし、

強い湿疹や炎症がある場合には、

ツボ押しだけで、

様子を見続けないでください。

曲池(きょくち)

【場所】

肘を曲げたときにできる、

肘の外側のしわの端付近です。

【こんなときに】

・皮膚のかゆみ
・赤みが気になるとき
・身体に熱感があるとき

痛いほど強く、

押す必要はありません。

血海(けっかい)

【場所】

膝のお皿の内側上方。

膝のお皿の上端から、

指3本分ほど上です。

【こんなときに】

・皮膚の乾燥
・かゆみ
・月経前の体調変化
・身体の巡りが気になるとき

東洋医学では、

血との関係で、

皮膚症状に使われることがあります。

三陰交(さんいんこう)

【場所】

内くるぶしの一番高いところから、

指4本分ほど上。

すねの骨の後ろ側です。

【こんなときに】

・乾燥
・冷え
・月経前の不調
・疲労感

強く押し過ぎず、

ゆっくり刺激してください。

足三里(あしさんり)

【場所】

膝のお皿の外側から、

指4本分ほど下。

すねの骨の少し外側です。

【こんなときに】

・胃腸の不調
・疲労感
・食欲低下
・身体全体の調子を整えたいとき

皮膚だけではなく、

胃腸や体力面も気になる方に、

使いやすいツボです。

湿疹や傷の上を強く押さない

ツボが、

ちょうど皮膚症状のある場所に、

重なることもあります。

しかし、

赤い。

ジュクジュクしている。

傷がある。

出血している。

という場所を、

無理に押す必要はありません。

皮膚を傷つけないことを、

優先してください。

こんな場合は皮膚科へ

秋のかゆみだと思っていても、

医療機関での確認が、

必要なことがあります。

特に、

・強い赤みがある
・湿疹が広がっている
・ジュクジュクしている
・膿が出ている
・痛みがある
・発熱を伴う
・かゆみで眠れない日が続く
・掻き壊しがひどい
・市販の保湿剤を使っても改善しない
・何週間も続いている
・全身に強いかゆみがある
・新しい薬を飲み始めてから症状が出た

といった場合には、

皮膚科などへ相談してください。

皮膚にあまり変化がないのに全身がかゆい場合

皮膚には、

あまり湿疹がない。

でも、

全身がかゆい。

という場合もあります。

このようなかゆみでは、

皮膚以外の病気が、

関係していることもあります。

例えば、

肝臓。

腎臓。

甲状腺。

血液の病気。

薬の影響。

などでも、

かゆみが出ることがあります。

特に、

長く続く全身のかゆみは、

「乾燥肌だから」

だけで済ませず、

一度、

医療機関へ相談することをおすすめします。

よくある質問

Q. 秋になると毎年かゆくなるのは乾燥肌ですか?

乾燥が大きく関係している可能性はあります。

ただし、

湿疹。

アトピー性皮膚炎。

接触皮膚炎。

などが、

乾燥する季節に悪化している可能性もあります。

毎年症状が強い場合には、

一度、

皮膚科で相談すると安心です。

Q. 保湿剤は何回塗ればいいですか?

皮膚の状態によって異なりますが、

入浴後だけでなく、

乾燥を感じたときに、

追加して使うこともあります。

医療機関から処方されている場合は、

指示された使い方に従ってください。

Q. お風呂は入らない方がいいですか?

入浴そのものが、

悪いわけではありません。

ただし、

熱過ぎるお湯。

長時間の入浴。

強く身体を洗う。

といったことは、

乾燥やかゆみを、

強くすることがあります。

Q. 乾燥しているので、水をたくさん飲めば治りますか?

適度な水分摂取は、

大切です。

しかし、

大量の水を飲めば、

皮膚の乾燥が、

直接治るわけではありません。

保湿。

入浴方法。

生活習慣。

胃腸の状態。

なども、

合わせて考える必要があります。

Q. 秋のかゆみには「肺」のツボを使えばいいですか?

東洋医学では、

秋と肺。

肺と皮膚。

の関係を考えます。

しかし、

「秋のかゆみ=肺」

だけではありません。

赤み。

乾燥。

便秘。

胃腸。

疲労。

睡眠。

脈。

などを合わせて、

身体を考えることが大切です。

Q. 夜になるとかゆくなるのはなぜですか?

身体が温まること。

布団の中の温度。

乾燥。

かゆみに意識が向きやすくなること。

など、

さまざまな要因があります。

東洋医学では、

乾燥や、

身体を養うものの不足がないか、

という視点も持ちます。

Q. かゆみに鍼灸は使えますか?

鍼灸を利用される方はいます。

ただし、

皮膚症状には、

皮膚科での診断や治療が、

必要な場合があります。

鍼灸は、

皮膚科治療や保湿を、

やめるためのものではありません。

必要な医療を受けながら、

身体全体を整える方法の一つとして、

考えてください。

木氣治療室で臨床していて思うこと

秋のかゆみというと、

どうしても、

「乾燥しているから、

保湿しましょう」

という話になりやすいと思います。

もちろん、

保湿は、

とても大切です。

でも、

実際に患者さんを見ていると、

同じ秋のかゆみでも、

身体は一人ひとり違います。

皮膚が、

カサカサしている人。

赤く、

熱を持っている人。

夜になると、

眠れないほどかゆい人。

便秘がある人。

胃腸が弱い人。

疲労が強い人。

ストレスが強い人。

夏の疲れが抜けていない人。

だからこそ、

私は、

皮膚だけを見るのではなく、

身体全体を見ます。

秋という季節。

夏からの疲れ。

食事。

睡眠。

便通。

胃腸。

ストレス。

そして、

脈。

こうしたものを重ねて、

なぜ今、

その人にかゆみが出ているのかを考えます。

皮膚は、

身体の一番外側にあります。

だからこそ、

身体の中の変化が、

外に現れていることもあります。

まとめ|秋のかゆみは「皮膚だけ」の問題とは限らない

秋になると、

空気が乾燥し、

皮膚の水分も、

失われやすくなります。

その結果、

皮膚のバリア機能が低下し、

かゆみが出やすくなります。

しかし、

秋のかゆみを、

すべて、

「乾燥肌だから」

で終わらせることはできません。

東洋医学では、

秋は、

燥。

肺。

津液。

などと、

関係の深い季節と考えます。

さらに、

血。

脾。

胃腸。

便秘。

睡眠。

疲労。

ストレス。

なども、

身体を考える大切な情報です。

同じ「かゆみ」でも、

乾燥している人。

赤く熱を持っている人。

夜に悪化する人。

胃腸が弱っている人。

身体は違います。

だからこそ、

木氣治療室では、

「かゆみにはこのツボ」

ではなく、

その日の身体を見ながら、

施術を考えています。

毎年、

秋になると、

肌がかゆくなる。

保湿をしても、

なかなか落ち着かない。

そんな方は、

皮膚だけではなく、

自分の、

睡眠。

食事。

胃腸。

便通。

疲労。

ストレス。

まで、

一度振り返ってみてください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療を目的としたものではありません。「燥」「津液」「肺」「脾」「血」などは東洋医学における身体の捉え方であり、西洋医学の診断名や臓器そのものを意味するものではありません。強い皮膚症状、長く続くかゆみ、全身のかゆみなどがある場合には医療機関へご相談ください。

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この記事を書いた人

木氣治療室 院長 石塚雅章

こんにちは。木氣治療室院長の石塚雅章です。痛みがない、病気になっていないから私は健康です、とは言えません。日常の動作や姿勢、生活習慣を見直し、予防しましょう。そして、体の不調がなく、趣味を長く続け幸せな生活を送っていただけるよう、サポートをしていきますのでよろしくお願いします。

あん摩マッサージ指圧師免許証

あん摩マッサージ指圧師

はり師免許証

はり師

きゅう師免許証

きゅう師

柔道整復師免許証

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