手足は冷たいのに顔や頭は暑い…冷えのぼせはなぜ起こる?東洋医学から考える
手足は冷たいのに、顔や頭は暑い。上半身はほてるのに、足先は冷える。この「冷えのぼせ」はなぜ起こるのでしょうか。自律神経、更年期、ストレス、睡眠、血流など西洋医学的な視点と、気血・津液・五臓六腑という東洋医学の考え方から、木氣治療室がわかりやすく解説します。

結論|「冷えているのに暑い」は矛盾ではありません
手足は冷たい。
足先はいつも冷えている。
でも、
顔は熱い。
頭がぼーっと熱くなる。
上半身だけ汗をかく。
お風呂に入ると、
顔だけのぼせる。
このような状態を、
一般的に、
「冷えのぼせ」
と表現することがあります。
「冷えているのに、
どうして暑くなるの?」
と不思議に思うかもしれません。
しかし、
身体全体が、
いつも同じ温度になっているわけではありません。
手足など末端は冷えている。
一方で、
顔や頭など上半身には、
熱感がある。
という状態は、
実際に臨床でもよくみられます。
大切なのは、
「私は冷え性なのか、暑がりなのか」と二択で考えないこと
です。
東洋医学では、
身体の中に、
冷えと熱が同時に存在することがあります。
そして、
どこが冷えているのか。
どこに熱があるのか。
その偏りを、
とても大切な情報として見ています。
こんな「冷えのぼせ」はありませんか?
例えば、
・足先は冷たいのに顔は熱い
・手は冷えるのに頭に熱がこもる
・上半身ばかり汗をかく
・暖房の部屋に入ると顔だけ赤くなる
・寝るとき足は冷たいのに顔は暑い
・お風呂に入るとのぼせやすい
・緊張すると顔が熱くなる
・生理前になるとのぼせやすい
・更年期になってから急にほてるようになった
・頭痛や肩こりも一緒にある
・イライラや不安が強いと顔が熱くなる
このように、
冷えのぼせといっても、
出方は一人ひとり違います。
そして、
原因も一つとは限りません。
「冷えのぼせ」は病名ではありません
まず、
知っておいてほしいことがあります。
「冷えのぼせ」は、
一つの医学的な病名ではありません。
そのため、
手足が冷えて、
顔がほてるからといって、
全員に同じ原因があるわけではありません。
例えば、
自律神経の働き。
血管の収縮・拡張。
女性ホルモンの変化。
ストレス。
睡眠不足。
疲労。
食生活。
運動不足。
など、
さまざまな要因が関係することがあります。
特に女性では、
更年期のホットフラッシュによって、
顔や上半身のほてり、
発汗などが出ることもあります。
ただし、
「顔が熱い=更年期」
という意味でもありません。
年齢。
月経周期。
睡眠。
ストレス。
血圧。
甲状腺など、
ほかの要因も考える必要があります。
なぜ手足は冷えやすいのか
手足は、
身体の中心から、
離れたところにあります。
そして、
体温調節のために、
皮膚の血管は、
収縮したり、
拡張したりしています。
寒い環境では、
身体の熱を逃がさないため、
末端の血管が収縮し、
手足の血流が少なくなることがあります。
そのため、
足先。
指先。
などが、
冷たく感じやすくなります。
また、
自律神経の調整がうまくいかない場合にも、
血管の収縮や拡張が安定せず、
冷えやほてりとして感じることがあります。
では、なぜ顔や頭は熱くなるのか
一方、
顔や頭には、
熱感が出る。
ここが、
冷えのぼせの不思議なところです。
顔の血管は、
温度や感情、
ホルモン変化などの影響を受けて、
拡張することがあります。
例えば、
緊張したとき。
恥ずかしいとき。
怒ったとき。
お酒を飲んだとき。
更年期のホットフラッシュ。
などでも、
顔が赤くなったり、
熱く感じたりすることがあります。
つまり、
末端では血管が収縮して冷えている。
一方、
顔や上半身では血管が拡張して、
熱く感じている。
ということも起こり得ます。
だから、
「手足は冷たいのに顔が熱い」
という状態は、
必ずしも矛盾ではありません。
「自律神経が乱れているから」で終わらせない
冷えのぼせについて調べると、
よく、
「自律神経の乱れ」
という言葉が出てきます。
確かに、
体温調節。
発汗。
血管の収縮と拡張。
心拍。
胃腸の働き。
などには、
自律神経が関係しています。
そのため、
睡眠不足。
ストレス。
不規則な生活。
ホルモン変化。
などが重なると、
冷えやほてりが出ることがあります。
しかし、
「自律神経が乱れていますね」
だけでは、
その人の身体は、
あまり見えてきません。
なぜ、
その人は乱れているのか。
睡眠なのか。
仕事なのか。
月経なのか。
更年期なのか。
胃腸の調子なのか。
運動不足なのか。
ストレスなのか。
あるいは、
いくつもの要因が重なっているのか。
ここまで考えることが大切です。
更年期の「ほてり」と冷えのぼせ
40代後半から50代頃になると、
冷えのぼせを感じる方の中に、
更年期が関係している方もいます。
更年期では、
女性ホルモンの変化に伴い、
自律神経の働きにも影響が出ることがあります。
代表的なのが、
ホットフラッシュです。
急に、
顔が熱くなる。
上半身がほてる。
汗が出る。
頭や顔に汗をかく。
といった症状です。
一方、
同じ方が、
「足はいつも冷たい」
と訴えることもあります。
つまり、
更年期では、
「暑い症状」と、
「冷える症状」が、
同じ人に出ることもあります。
若い女性にも冷えのぼせはあります
冷えのぼせは、
更年期だけではありません。
20代。
30代。
でも、
手足が冷たいのに、
顔や頭は暑い。
という方はいます。
例えば、
仕事で緊張が続いている。
長時間座っている。
運動不足。
睡眠不足。
食事が不規則。
生理前に体調が崩れる。
不安やイライラが強い。
首肩がいつもこっている。
という方です。
木氣治療室でも、
若い方から、
冷えのぼせのような状態を見ることがあります。
実際の症例|手足は冷たいのに頭には熱があった30代女性
以前、
木氣治療室へ来院された30代女性でも、
冷えのぼせのような状態がありました。
その方は、
8月末頃から、
疲労感。
吐き気。
胃の膨満感。
げっぷ。
食欲低下。
などが続いていました。
さらに、
慢性的な、
右の首から肩にかけての痛み。
頭頂部の痛み。
便秘。
不安。
睡眠の乱れ。
などもありました。
7月には、
仕事がかなり忙しく、
土日や夜中まで仕事をしていたこともありました。
実際に身体を確認すると、
手足は冷たい。
しかし、
頭には、
熱感がありました。
つまり、
身体の下や末端は冷えているのに、
上には熱がある。
という状態です。
脈は、
気燥風燥・脾虚。
お腹は、
おへその上が、
かなり強く張っていました。
この方の場合、
冷えのぼせだけを切り離して考えることはできませんでした。
胃腸。
疲労。
ストレス。
睡眠。
首肩。
生理前の体調変化。
これらが、
すべて同じ身体に起きていたからです。
東洋医学では「冷え」と「熱」が同時にあることをどう考える?
東洋医学では、
身体を、
「冷えている」
「熱がある」
という、
どちらか一方だけでは考えません。
身体の中には、
冷えている場所と、
熱を持っている場所が、
同時に存在することがあります。
例えば、
足は冷たい。
でも、
顔は熱い。
お腹は冷えている。
でも、
頭はのぼせる。
このような状態です。
東洋医学では、
こうした、
上下の差。
内外の差。
身体の中での偏り。
を、
重要な情報として見ます。
「気」と冷えのぼせ
東洋医学では、
「気」は、
身体を動かす。
温める。
血や津液を巡らせる。
臓腑の働きを支える。
身体を守る。
などの働きと関係すると考えます。
この気が、
身体の中を、
スムーズに巡っていることが大切です。
しかし、
ストレス。
疲労。
睡眠不足。
過労。
感情の緊張。
などが重なると、
気の巡りが悪くなることがあります。
すると、
顔がほてる。
頭が熱い。
首肩が張る。
頭痛がする。
胸が詰まる。
ため息が増える。
一方で、
足先は冷える。
というように、
上下で症状が分かれることがあります。
「血」の巡りも見る
東洋医学では、
血も、
身体を養い、
全身を巡るものとして考えます。
その巡りが悪くなると、
手足の末端まで、
十分に届きにくくなり、
冷えとして感じることがあります。
また、
肩こり。
頭痛。
生理痛。
しびれ。
などが、
一緒に出ることもあります。
ただし、
「冷えのぼせ=血の巡りが悪い」
と、
一つに決めることはありません。
あくまで、
身体全体を見るための、
一つの視点です。
「津液」の偏りも考える
東洋医学では、
身体の水分を、
「津液」
という概念で考えます。
津液は、
身体を潤し、
さまざまな働きを支えます。
この津液も、
身体の中を適切に巡っていることが大切です。
しかし、
胃腸の働きが弱る。
疲労が続く。
運動不足。
睡眠が乱れる。
などが重なると、
水分の巡りにも偏りが出ることがあります。
すると、
足はむくんでいる。
身体は重い。
一方で、
口は乾く。
顔は熱い。
というように、
一見矛盾した状態が、
同時に出ることもあります。
大切なのは、
身体に水分があるかどうかだけではなく、
必要な場所に、必要な形で巡っているか
ということです。
五臓六腑では、どこを見るのか
冷えのぼせを考えるとき、
東洋医学では、
五臓六腑の状態も見ていきます。
例えば、
肝。
心。
脾。
腎。
などが、
関係する場合があります。
ただし、
「冷えのぼせ=肝」
「冷えのぼせ=腎」
のように、
一つの臓に決めることはしません。
人によって、
身体は違うからです。
肝とストレス、熱の偏り
東洋医学の肝は、
気や血の巡りと、
深く関係すると考えます。
ストレス。
緊張。
怒り。
我慢。
などが続くと、
気の巡りが悪くなる。
という考えがあります。
すると、
イライラ。
ため息。
首肩の張り。
頭痛。
顔のほてり。
生理前の不調。
などが、
出やすくなることがあります。
特に、
ストレスをため込みやすい方では、
上半身に熱感が出やすくなることがあります。
脾と胃腸、冷え
東洋医学の脾は、
食べたものから、
身体に必要なものを作り、
全身へ届ける働きと関係すると考えます。
脾が弱ってくると、
食欲低下。
胃の張り。
疲労感。
便通の乱れ。
むくみ。
などが、
出ることがあります。
身体を温めたり、
巡らせたりするための力も、
十分に作れなくなると考えるため、
手足の冷えとも、
無関係ではありません。
先ほど紹介した30代女性でも、
脈では、
気燥風燥・脾虚。
という状態がみられました。
腎と下半身の冷え
東洋医学の腎は、
身体の根本的な力。
成長。
発育。
水分。
生殖。
などと関係すると考えます。
そのため、
腰や足の冷え。
疲労感。
むくみ。
夜間頻尿。
などがある場合、
腎の状態も、
確認することがあります。
ただし、
「足が冷たい=腎が悪い」
という意味ではありません。
必ず、
脈。
症状。
身体所見。
生活背景。
を合わせて考えます。
心とほてり・不安
東洋医学の心は、
精神状態や、
血の巡りなどと関係すると考えます。
不安。
動悸。
眠りが浅い。
夢が多い。
顔がほてる。
などがある場合、
心の状態も、
一つの視点になります。
冷えのぼせがある方の中には、
「頭が熱くて眠れない」
「顔がほてって落ち着かない」
「夜になると不安になる」
という方もいます。
そのような場合は、
身体だけでなく、
睡眠や精神状態も、
一緒に見ます。
「上熱下寒」という考え方
東洋医学には、
「上熱下寒」
という考え方があります。
簡単に言えば、
上半身には熱がある。
下半身には冷えがある。
という状態です。
冷えのぼせに近い状態ですが、
すべての冷えのぼせを、
一律に上熱下寒と考えるわけではありません。
同じ、
「顔が熱くて足が冷たい」
という人でも、
背景は違います。
ストレスが強い人。
胃腸が弱っている人。
更年期の人。
睡眠不足の人。
疲労が強い人。
生理前に崩れやすい人。
同じ症状でも、
身体の中身は違います。
「熱が上がる」だけではなく、下へ戻れないこともある
冷えのぼせでは、
「熱が上に上がる」
という表現をすることがあります。
しかし、
それだけではありません。
本来、
身体の中を巡っているはずのものが、
うまく下へ戻れない。
という見方もあります。
例えば、
首肩がガチガチに緊張している。
呼吸が浅い。
ストレスで身体がこわばっている。
胃腸が弱っている。
このような状態では、
身体全体の巡りが悪くなります。
すると、
上半身に、
熱や緊張が残りやすくなる。
一方で、
下半身には、
十分に巡りにくくなる。
という状態も考えられます。
木氣治療室では、症状名だけで施術を決めない
冷えのぼせという症状名があっても、
木氣治療室では、
それだけで、
使用するツボや施術を決めません。
まず、
脈を確認します。
そして、
冷えが強いのか。
熱が強いのか。
身体が消耗しているのか。
水分が停滞しているのか。
胃腸が弱っているのか。
今の身体に、
何が中心として現れているのか。
を見ます。
頭が熱いから、頭だけを冷やすわけではない
顔や頭の熱感が強いと、
患者さん自身も、
「熱を取ってほしい」
と思うことがあります。
しかし、
例えば、
頭に熱がある。
でも、
手足は冷たい。
胃腸も弱っている。
疲労も強い。
という身体に対して、
熱を取ることだけを考えると、
全体のバランスを見失うことがあります。
大切なのは、
なぜ、熱が上に残っているのか
です。
足が冷たいから、足だけを温めるわけでもない
反対に、
足が冷たいから、
足だけを温めればいい、
とも考えません。
足湯。
カイロ。
厚手の靴下。
こうした方法で、
一時的に温かくなる方もいます。
しかし、
すぐ冷える。
温めると、
顔がさらにほてる。
という方もいます。
この場合、
単純な温度の問題ではなく、
身体全体の巡りまで、
考える必要があります。
胃腸も冷えのぼせと関係する
「冷えのぼせなのに、
どうして胃腸を見るの?」
と思う方もいるかもしれません。
しかし、
東洋医学では、
胃腸の働きは、
全身の状態と深く関係すると考えます。
食べたものから、
身体を動かすために必要なものを作る。
血や津液を作る。
身体を温める。
それらを全身へ届ける。
こうした働きが弱れば、
末端まで十分に巡らなくなり、
手足が冷えやすくなることがあります。
首肩の緊張も見る
冷えのぼせの方では、
首肩が強くこっている方もいます。
長時間のデスクワーク。
スマートフォン。
ストレス。
睡眠不足。
こうしたものが続くと、
首肩は緊張しやすくなります。
すると、
頭痛。
頭重感。
目の疲れ。
顔のほてり。
などが、
一緒に出ることがあります。
そのため、
手足の温度だけではなく、
首肩の緊張。
姿勢。
呼吸。
も確認します。
鍼灸は強くすればいいわけではない
冷えのぼせがある方の中には、
疲労がかなり強い方もいます。
眠れていない。
食欲も落ちている。
仕事で消耗している。
このような状態では、
強過ぎる刺激が、
身体の負担になることがあります。
木氣治療室では、
その日の状態に合わせて、
刺激量を調整します。
鍼を深く刺すだけでなく、
散鍼やていしんなど、
刺さない方法も使います。
大切なのは、
強い刺激ではなく、その日の身体に必要な刺激かどうか
です。
施術後に何を見るのか
施術後は、
冷えのぼせだけでなく、
身体全体を確認します。
手足の冷えはどうか。
頭の熱感はどうか。
顔のほてりはどうか。
首肩の緊張はどうか。
頭痛はどうか。
お腹の張りはどうか。
呼吸はどうか。
脈はどう変化したか。
こうしたことを、
施術前後で確認します。
「足が温かくなった」だけでは判断しない
例えば、
施術後、
足が温かくなった。
これは、
一つの変化です。
しかし、
顔のほてりが強くなった。
頭痛が出た。
のであれば、
身体全体として、
よい方向へ動いたとは言い切れません。
反対に、
足の冷たさは、
まだ少し残っている。
でも、
頭の熱が減った。
肩が楽になった。
お腹が柔らかくなった。
呼吸が深くなった。
という場合もあります。
だから、
一つの症状だけでなく、
身体全体が、どの方向へ変化したか
を見ることが大切です。
毎回、同じ身体ではない
一度、
冷えのぼせがあったからといって、
次回も、
まったく同じ状態とは限りません。
仕事が落ち着いた。
よく眠れた。
生理が終わった。
食事が取れた。
逆に、
残業が増えた。
ストレスが増えた。
生理前になった。
こうしたことで、
身体は変わります。
そのため、
前回と同じ施術を、
機械的に繰り返すことはしません。
毎回、
その日の身体を診て、
施術を組み立てます。
自宅ではどう整える?
冷えのぼせがあると、
「温めるべき?」
「冷やすべき?」
と迷うと思います。
基本的には、
極端にどちらかへ寄せないことが大切です。
お風呂は熱過ぎない方がいい
冷えがあると、
熱いお風呂に、
長く入った方がいいと思うかもしれません。
しかし、
冷えのぼせがある方では、
熱いお湯に長時間入ることで、
顔のほてり。
頭の熱感。
動悸。
のぼせ。
が強くなることがあります。
そのため、
ぬるめのお湯で、
身体が心地よく温まる程度にする。
長く入り過ぎない。
という方が、
合うことがあります。
足湯は身体の反応を見る
足湯で、
足が温まり、
気持ちよく感じる方もいます。
一方で、
足湯をすると、
顔がさらにほてる。
頭が熱くなる。
という方もいます。
その場合は、
「もっと温めなければ」
ではなく、
身体全体の反応を見てください。
冷たい飲み物を取り過ぎない
顔や頭が暑いと、
冷たい飲み物が欲しくなることがあります。
しかし、
冷たいものばかり飲んでいると、
胃腸がつらくなる方もいます。
特に、
手足の冷え。
胃の不調。
疲労感。
がある場合は、
常温や温かい飲み物も取り入れてみてください。
ただし、
冷たいものを完全に禁止する必要はありません。
辛いもの・お酒・カフェインとの付き合い方
辛いもの。
アルコール。
カフェイン。
などで、
顔のほてり。
発汗。
動悸。
が強くなる方もいます。
もし、
「これを取ると、
のぼせが強くなる」
というものがあるなら、
量を調整してみるとよいでしょう。
食事は、胃腸が受け入れられるかを見る
冷えのぼせがあるからといって、
特別な食材を、
無理に食べる必要はありません。
大切なのは、
今の胃腸が、
その食事を受け入れられるかです。
食後に、
胃が張る。
げっぷが増える。
身体が重くなる。
という場合には、
一度に食べる量を減らす。
脂っこいものを控える。
消化しやすいものを選ぶ。
という工夫も大切です。
軽く身体を動かす
長時間座りっぱなしの方は、
下半身を動かす時間が、
かなり少なくなっています。
そのため、
歩く。
ふくらはぎを動かす。
階段を使う。
軽いストレッチをする。
なども、
身体の巡りを助けます。
ただし、
疲労が強い日に、
無理に運動する必要はありません。
身体が心地よく感じる範囲で十分です。
首肩をゆるめる
顔や頭の熱感が強い方では、
首肩の緊張も確認してみてください。
肩を回す。
肩甲骨を動かす。
首をゆっくり動かす。
深呼吸する。
こうした軽いセルフケアでも構いません。
痛いところを、
強く揉む必要はありません。
睡眠を整える
睡眠の乱れは、
体温調節や、
自律神経のリズムにも、
影響します。
夜更かし。
夜中まで仕事。
寝る直前までスマートフォン。
夕食後に寝落ちする。
こうした生活が続いている場合は、
まず、
少しずつ整えてみてください。
完璧な睡眠を目指す必要はありません。
「夜中まで仕事をしない」
「寝る前は仕事から離れる」
というところからでも十分です。
ストレスを「なくす」より、回復する時間を作る
ストレスは、
完全になくすことはできません。
大切なのは、
ストレスを受けたあと、
身体が回復する時間を、
作れているかです。
誰かに話す。
散歩する。
好きな音楽を聴く。
仕事と関係ないことをする。
スマートフォンを置く。
など、
身体が緊張から離れる時間を、
作ってみてください。
生理前は、少し余裕を持つ
生理前に、
冷えのぼせ。
頭痛。
不安。
イライラ。
胃腸症状。
などが強くなる方もいます。
毎月、
同じ時期に、
体調を崩しやすいのであれば、
その時期は、
仕事を詰め込み過ぎない。
夜更かしを避ける。
予定を少し減らす。
など、
普段より余裕を持たせるのも、
一つの方法です。
更年期症状は我慢し続けなくていい
更年期では、
顔や上半身のほてり。
発汗。
動悸。
睡眠の乱れ。
気分の変化。
などが、
強く出る方もいます。
「年齢だから仕方ない」
と、
我慢し続ける必要はありません。
症状が強い場合は、
婦人科などで相談できます。
必要な医療を受けながら、
鍼灸を併用する、
という考え方もあります。
セルフケアに使いやすいツボ
ここからは、
冷えのぼせが気になるときに、
自宅で使いやすいツボを紹介します。
ただし、
「このツボを押せば、
冷えのぼせが治る」
という意味ではありません。
あくまで、
セルフケアとして使ってください。
三陰交(さんいんこう)
【場所】
内くるぶしの一番高いところから、
指4本分ほど上。
すねの骨の後ろ側です。
【こんなときに】
・足の冷え
・月経前の不調
・疲労感
・下半身の巡りが気になるとき
強く押し過ぎず、
ゆっくり刺激します。
足三里(あしさんり)
【場所】
膝のお皿の外側から、
指4本分ほど下。
すねの骨の少し外側です。
【こんなときに】
・胃腸の不調
・疲労感
・食欲低下
・身体がだるいとき
胃腸や全身の調子を整える目的で、
古くから使われています。
太衝(たいしょう)
【場所】
足の甲。
親指と人差し指の骨の間を、
足首方向へたどり、
指が止まるところです。
【こんなときに】
・イライラ
・緊張
・ストレス
・頭や顔のほてりが気になるとき
痛過ぎない程度に、
ゆっくり刺激します。
百会(ひゃくえ)
【場所】
頭のてっぺん付近。
左右の耳を結んだ線と、
顔の中心線が交わるあたりです。
【こんなときに】
・頭が重い
・緊張が強い
・頭に熱がこもる感じがする
・落ち着かないとき
強く押す必要はありません。
軽く触れる程度でも構いません。
湧泉(ゆうせん)
【場所】
足の裏。
足の指を曲げたときに、
足裏でくぼむあたりです。
【こんなときに】
・足の冷え
・疲労感
・下半身の感覚を整えたいとき
お風呂上がりなどに、
やさしく刺激してみてください。
「冷えのぼせ」と思っていても、別の原因が隠れていることがある
ここは、
大切なところです。
顔のほてり。
動悸。
発汗。
強い疲労感。
体重変化。
などは、
別の病気でも出ることがあります。
例えば、
甲状腺の病気では、
動悸。
発汗。
暑がり。
体重変化。
手の震え。
疲れやすさ。
などが出ることがあります。
貧血では、
冷え。
疲労感。
息切れ。
動悸。
頭痛。
などが出ることがあります。
更年期。
感染症。
薬の影響。
血圧の問題。
などでも、
似た症状が出る場合があります。
そのため、
「冷えのぼせだから、
東洋医学だけで大丈夫」
とは考えません。
こんな場合は医療機関へ
特に、
・突然、強いほてりや動悸が出る
・胸の痛みがある
・強い息苦しさがある
・失神する
・急激な体重減少がある
・手の震えや強い動悸が続く
・発熱が続く
・激しい頭痛が突然出る
・手足の麻痺や言葉の出にくさがある
・月経量が非常に多い
・強い倦怠感や息切れがある
・更年期症状によって日常生活に大きな支障が出ている
といった場合には、
医療機関へ相談してください。
よくある質問
Q. 冷えのぼせは自律神経の乱れですか?
自律神経は、
血管の収縮や拡張。
発汗。
体温調節。
などに関係しています。
そのため、
自律神経の働きが、
関係している場合はあります。
しかし、
更年期。
甲状腺。
貧血。
睡眠。
ストレス。
薬。
など、
ほかの要因でも、
似た症状は出ます。
「自律神経の乱れ」
だけで終わらせず、
背景を見ることが大切です。
Q. 冷えのぼせは冷え性ですか?
冷え性の一つの現れ方として、
手足の冷えと、
上半身のほてりが、
同時に出ることはあります。
ただし、
身体全体が、
一様に冷えている状態とは違います。
どこが冷えているのか。
どこに熱があるのか。
を見ることが大切です。
Q. 足が冷たいので、ずっとカイロを貼っていてもいいですか?
低温やけどには、
注意が必要です。
また、
温めることで、
顔のほてりが強くなる場合には、
身体全体の反応を見てください。
「冷たいから、
強く温め続ける」
というより、
心地よい範囲で使う方がよいでしょう。
Q. 顔が熱いときは冷やした方がいいですか?
一時的に、
冷たいタオルなどで、
楽になることはあります。
ただし、
原因そのものを、
解決するわけではありません。
身体の冷えが強い方では、
全身を冷やし過ぎないようにしてください。
Q. 生理前に冷えのぼせが出るのはPMSですか?
月経前症候群では、
ほてり。
頭痛。
気分の変化。
むくみ。
などが出ることがあります。
しかし、
冷えのぼせだけで、
PMSと判断することはできません。
毎月の症状を記録し、
必要に応じて婦人科へ相談してください。
Q. 更年期のほてりにも鍼灸はできますか?
鍼灸を利用される方はいます。
ただし、
更年期症状には、
婦人科で受けられる治療もあります。
症状が強い場合には、
必要な医療を受けながら、
鍼灸を併用するという考え方もあります。
Q. 冷えのぼせはどのくらいで改善しますか?
原因。
症状が続いている期間。
睡眠。
仕事。
ストレス。
月経。
更年期。
胃腸。
などによって、
大きく違います。
一回で、
すべて変わるとは限りません。
木氣治療室では、
毎回身体を確認し、
その日の状態に合わせて、
施術を考えます。
木氣治療室で臨床していて思うこと
冷えのぼせという言葉は、
とても分かりやすいと思います。
手足は冷たい。
顔や頭は熱い。
これを、
一言で表現できます。
でも、
その言葉だけでは、
その人の身体までは分かりません。
同じ冷えのぼせでも、
仕事で疲れ切っている人。
ストレスが強い人。
胃腸が弱っている人。
生理前に悪化する人。
更年期の人。
睡眠が乱れている人。
運動不足の人。
身体は違います。
だからこそ、
私は、
「冷えのぼせにはこのツボ」
とは考えません。
どこが冷えているのか。
どこが熱いのか。
胃腸はどうか。
睡眠はどうか。
便通はどうか。
月経はどうか。
仕事はどうか。
ストレスはどうか。
そして、
脈はどうなっているのか。
こうしたことを、
一つずつ確認していきます。
まとめ|「冷えているのに暑い」は身体からの大切なサイン
手足は冷たい。
でも、
顔や頭は暑い。
この状態は、
決して矛盾ではありません。
身体の中では、
冷えと熱が、
同時に存在することがあります。
西洋医学的には、
自律神経。
血管の収縮・拡張。
更年期のホルモン変化。
ストレス。
睡眠。
など、
さまざまな要因が関係することがあります。
東洋医学では、
気。
血。
津液。
五臓六腑。
身体の上下のバランス。
などから、
その人の状態を見ていきます。
大切なのは、
「冷え性だから温める」
「ほてるから冷やす」
だけで終わらせないことです。
なぜ、
手足は冷えているのか。
なぜ、
顔や頭には熱があるのか。
その背景には、
どのような生活があるのか。
そこまで見ることで、
その人の身体が、
少しずつ見えてきます。
木氣治療室では、
冷えのぼせという症状名だけではなく、
脈や身体所見、
生活背景を合わせながら、
その日の身体に合わせた施術を行っています。
「私は冷え性なのか、
暑がりなのか、
自分でも分からない」
という方ほど、
身体全体を一度見直してみると、
不調のつながりが見えてくることがあります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療を目的としたものではありません。「気」「血」「津液」「肝」「心」「脾」「腎」「上熱下寒」などは東洋医学における身体の捉え方であり、西洋医学の診断名や臓器そのものを意味するものではありません。症状が強い場合、急に現れた場合、長期間続く場合には医療機関へご相談ください。
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