手足の冷えと自律神経の関係とは?
東洋医学と西洋医学から見る「冷え性の本当の原因と整え方」

手足がいつも冷たい。
夏でも足先が冷える。
布団に入ってもなかなか温まらない。
・手先が冷えてつらい
・足先が冷たくて眠れない
・冷房で体調を崩しやすい
・疲れるとさらに冷える
こうした状態で悩んでいませんか?
「体質だから仕方ない」
「女性は冷えるもの」
そう思われがちですが、実際には
自律神経
血流
水分代謝
体のエネルギー不足
など、さまざまな要因が関係しています。
臨床でも
「冷えが改善したら疲れにくくなった」
「冷えが減ったら眠れるようになった」
という方は非常に多くいらっしゃいます。
手足の冷えは、単なる温度の問題ではなく、
体全体のバランスの乱れのサインでもあります。
自律神経についてはこちらで詳しく解説しています。
→ 自律神経とは?東洋医学でわかりやすく解説
また、睡眠や倦怠感とも深く関係します。
→ 不眠と自律神経
→ 朝起きるのがつらい原因
結論:冷えの主な原因
手足の冷えの原因は大きく分けて次の5つです。
自律神経の乱れ
血流低下
筋肉量の低下
水分代謝の低下
東洋医学でいう陽気不足
特に多いのは
ストレスによる血流低下と、陽虚(温める力の低下)
です。
手足が冷える原因(西洋医学)
西洋医学では、冷えは主に
血流低下
末梢循環障害
として考えられます。
自律神経と血流
血管は自律神経によってコントロールされています。
ストレスが続くと交感神経が過剰に働き、
血管が収縮する
すると
手足への血流が低下し、冷えやすくなります。
特に
緊張しやすい
考えすぎる
常に気を張っている
こうした方は、交感神経優位になりやすい傾向があります。
筋肉量の低下
筋肉は熱を作る役割があります。
運動不足や疲労が続くと、
熱を作れない
血流を送れない
結果として冷えが起こります。
特に女性は男性より筋肉量が少ないため、冷えやすい傾向があります。
ホルモンバランス
女性は
生理周期
更年期
出産後
などホルモン変化が大きく、冷えにつながることがあります。
東洋医学から見る冷え
東洋医学では、冷えは
「陽気不足」と「巡りの低下」
として考えます。
陽虚(ようきょ)タイプ
体を温める力が不足している状態です。
・寒がり
・疲れやすい
・朝が弱い
・お腹も冷える
エネルギー不足が背景にあります。
気滞タイプ
ストレスによる巡りの低下です。
・冷える場所が変わる
・ストレスで悪化
・肩こりを伴う
気の巡りが悪くなり、血流も低下しています。
瘀血(おけつ)タイプ
血流停滞タイプです。
・末端が冷える
・下半身が冷える
・肩こりが強い
・生理痛がある
血の巡りが滞っています。
痰湿タイプ
水分代謝低下タイプです。
・むくみ
・重だるさ
・雨の日に悪化
余分な水分が巡りを邪魔しています。
五臓六腑との関係

冷えには特に
脾
腎
肝
が関係します。
脾:エネルギー生成
腎:体を温める力
肝:血流と巡り
これらの働きが低下すると、冷えやすくなります。
「上熱下寒」という状態
臨床で非常に多いのが
上半身は熱いのに、足は冷たい
という状態です。
これは
ストレス
自律神経の乱れ
気の逆上
によって起こります。
顔はのぼせるのに足先は冷たい。
このタイプは単純に温めるだけでは改善しにくく、
「巡り」を整えることが重要になります。
冷えとメンタルの関係
冷えが強い方は
不安感
落ち込み
イライラ
を伴うことも少なくありません。
これは
血流低下
自律神経の乱れ
睡眠の質低下
が関係しています。
東洋医学では
「血が心を養う」
と考えます。
つまり冷えによる巡り低下は、精神状態にも影響します。
症例:40歳女性 慢性的な手足の冷え
40歳女性
ご主人とお子さん2人の4人家族
仕事と家事を両立しており、慢性的な疲労感がありました。
来院時の主な症状は
・足先の冷え
・手先の冷え
・夜眠れない
・疲れが抜けない
という状態でした。
お話を伺うと
・常に気を張っている
・休む時間が少ない
・考え事が多い
という生活でした。
体の状態は
・首肩の緊張
・お腹の冷え
・呼吸の浅さ
・下半身の血流低下
が見られました。
東洋医学的には
陽虚
気滞
瘀血
が重なっている状態と判断しました。
施術では
・お腹を温める
・気血の巡りを整える
・自律神経を安定させる
ことを中心に行いました。
数回の施術で
「足先が少し温かい日が出てきた」
「眠りやすくなった」
という変化が見られました。
冷えは長年積み重なっていることも多く、少しずつ改善していくケースが多くあります。
なぜ冷えは改善しにくいのか
冷えは単純に
「温めればいい」
という問題ではありません。
実際には
自律神経
血流
筋肉
内臓
ストレス
が複雑に関係しています。
一時的に温めても、根本の巡りが改善していなければ戻ってしまいます。
改善のポイント
体を温める
血流を動かす
呼吸を深くする
ストレスを溜めすぎない
これらを積み重ねることが重要です。
冷えを改善する食事
東洋医学では
「冷たいものは脾を傷つける」
と考えます。
冷えが強い方は
冷たい飲み物
甘いもの
生もの
を摂りすぎているケースが多くあります。
おすすめは
味噌汁
根菜
生姜
温かいスープ
など、体を温める食事です。
冷えにおすすめのツボ
三陰交(さんいんこう)
内くるぶしから指4本分上
効果
・冷え改善
・女性の不調
・血流改善
太谿(たいけい)
内くるぶしとアキレス腱の間
効果
・腎を補う
・体を温める
・慢性的な冷え改善
足三里(あしさんり)
膝のお皿の下から指4本分下
効果
・胃腸を整える
・エネルギーを補う
・疲労回復
関元(かんげん)
おへそから指4本分下
効果
・お腹を温める
・体力回復
・冷え改善
ツボは強く押す必要はありません。
お風呂上がりなど、体が温まった状態で優しく刺激することがおすすめです。
鍼灸でできること
鍼灸では
気血の巡り
自律神経
内臓の働き
を整えます。
特に
お腹
足
首肩
を整えることで、冷えが改善するケースが多くあります。
よくある質問
冷え性は治りますか?
→ 体質改善には時間がかかりますが、変化する方は多いです。
夏でも冷えるのはなぜですか?
→ 冷房や自律神経の乱れが関係しています。
運動は必要ですか?
→ 軽い運動は血流改善に有効です。
お風呂は湯船にどのくらい浸かればいいですか?
→ 38~40℃のぬるめのお湯に10分以上、できれば30分程度つかりましょう。
(温泉の効果についてはこちら)
まとめ
手足の冷えの原因は
自律神経
血流低下
陽気不足
ストレス
です。
東洋医学では
「温める力」と「巡り」
の問題として考えます。
体を整えることで、冷えは少しずつ変わっていきます。



















