季節ごとの食養生

― 東洋医学で考える、体を整える食べ方 ―

筋肉に影響するアルコール類

食養生とは何か

東洋医学では、
「何を食べるか」だけでなく、
「いつ、どのように食べるか」も大切にします。

薬や治療の前に、
まず日々の食事で体を整える。
それが食養生の考え方です。

特別な食材や難しい方法が必要なわけではありません。
季節の変化に合わせて、
体に負担をかけにくい食べ方を選ぶ。
その積み重ねが、体調を支えていきます。

なぜ季節で食べ方を変えるのか

東洋医学では、
人の体は自然界の影響を強く受けると考えます。

気温、湿度、日照時間。
これらが変わると、
体の中のバランスも自然と変化します。

その変化に合わせて食事を調整することで、
無理なく体を支えることができます。

春の食養生(肝)

春は、冬の間に内に溜めていたものを
外へと発散していく季節です。

東洋医学では、
春は「肝」と関係が深いと考えます。

肝は、
気や血の巡り、
情緒の安定と関係します。

春になると、

・イライラしやすい
・眠りが浅い
・肩や首がこる

といった症状が出やすくなります。

春に意識したい食べ方

味の傾向としては、
「少し酸味のあるもの」を取り入れるとよいとされます。

・菜の花
・春菊
・ふき
・梅干し
・柑橘類

脂っこいものや、
味の濃いものは控えめにすると、
肝の負担を減らせます。

夏の食養生(心)

夏は、体の熱が外へ向かう季節です。

東洋医学では、
夏は「心」と関係が深いとされます。

心は、
血の巡り、
意識、
睡眠と関係します。

夏になると、

・動悸
・寝苦しさ
・疲れやすさ

が出やすくなります。

夏に意識したい食べ方

体の余分な熱を冷ますものを取り入れます。

・トマト
・きゅうり
・なす
・すいか

ただし、
冷たいものの取りすぎは
脾胃を弱めやすいので注意が必要です。

長夏・梅雨の食養生(脾)

湿度が高い時期は、
「脾」との関係が深くなります。

脾は、
消化吸収、
エネルギー生成を担います。

この時期に、

・食欲不振
・体の重だるさ
・むくみ

が出やすくなります。

意識したい食材

・かぼちゃ
・山芋
・とうもろこし
・小豆

油っこいもの、甘いものは控えめに。

秋の食養生(肺)

秋は乾燥しやすい季節です。

東洋医学では、
秋は「肺」と関係が深いとされます。

肺は、
呼吸、
皮膚、
免疫と関係します。

秋になると、

・喉の乾燥
・咳
・肌荒れ

が出やすくなります。

秋に意識したい食材

・白ごま
・梨
・大根
・れんこん

潤す食材を意識します。

冬の食養生(腎)

冬は、体を内に養う季節です。

東洋医学では、
冬は「腎」と関係します。

腎は、
生命力の土台です。

冬になると、

・冷え
・腰痛
・疲労感

が出やすくなります。

冬に意識したい食材

・黒豆
・黒ごま
・くるみ
・羊肉
・根菜類

体を温める調理法がおすすめです。

よくある質問

Q. 全部守らないといけませんか
A. できるところからで十分です。

Q. サプリは必要ですか
A. 基本は食事を優先します。

まとめ

季節に合わせた食養生は、
体と対話する一つの方法です。

無理をせず、
少しずつ。

それが、長く続く養生につながります。


体質別に見る食養生の考え方

東洋医学では、
同じ季節でも「体質」によって合う食べ方は少しずつ異なります。

ここでは代表的な体質ごとの傾向と、
食養生の考え方を整理します。


気虚(ききょ)タイプ

気虚とは、
体を動かすエネルギーが不足しやすい体質です。

こんな特徴がある方

・疲れやすい
・声が小さい
・風邪をひきやすい
・朝が特につらい

食養生の考え方

「補う」ことを意識します。

・米
・じゃがいも
・かぼちゃ
・鶏肉
・なつめ

冷たい飲食や、
食事を抜く習慣は控えめにします。


血虚(けっきょ)タイプ

血が不足しやすい体質です。

こんな特徴

・めまい
・立ちくらみ
・肌や髪の乾燥
・不安感

食養生

血を養う食材を。

・レバー
・小松菜
・ほうれん草
・黒ごま
・卵

過度なダイエットは避けます。


陰虚(いんきょ)タイプ

体の潤いが不足しやすい体質です。

特徴

・口や喉が乾く
・寝汗
・ほてり

食養生

潤す食材を。

・豆腐
・白きくらげ
・梨
・山芋

辛いもの、アルコールは控えめに。


陽虚(ようきょ)タイプ

体を温める力が弱い体質です。

特徴

・冷え性
・下痢しやすい
・寒がり

食養生

温める食材を。

・生姜
・ねぎ
・羊肉
・シナモン

冷たい飲食を避けます。


痰湿(たんしつ)タイプ

体に余分な水分が溜まりやすい体質です。

特徴

・むくみ
・体が重い
・頭が重だるい

食養生

水はけをよくする。

・はとむぎ
・とうもろこし
・小豆
・大根

甘いもの、脂っこいものを控えます。

まとめ

食養生は、
体をコントロールするためのものではなく、
体と対話する方法の一つです。

季節を感じ、
体調を感じ、
そのとき必要そうなものを選ぶ。

それだけでも、
体は少しずつ整っていきます。

この記事を書いた人

こんにちは。木氣治療室院長の石塚雅章です。痛みがない、病気になっていないから私は健康です、とは言えません。日常の動作や姿勢、生活習慣を見直し、予防しましょう。そして、体の不調がなく、趣味を長く続け幸せな生活を送っていただけるよう、サポートをしていきますのでよろしくお願いします。

あん摩マッサージ指圧師

はり師

きゅう師

柔道整復師