薬を飲んでも取れない頭の重だるさ

― 体の内側からのサイン ―

頭痛

頭が重くて、ずっとスッキリしない

「頭が重くて、ずっとスッキリしないんです」
「薬を飲んでも、完全には取れなくて…」

先日、こんなお話をされる方がいました。
仕事のストレスが続き、疲労感も抜けない状態。
夜は眠れているものの、朝起きた瞬間から頭が重く、
日中も霧がかかったような感覚が続いているとのことでした。

こうした訴えは、決してめずらしいものではありません。
年齢や性別に関係なく、
「はっきりした痛みではないけれど、重たい」
「頭全体がもやっとする」
という表現をされる方は多くいらっしゃいます。

東洋医学では、このような状態を
「頭の問題」と切り分けて考えることはあまりしません。
体全体の巡りや回復力の低下が、頭に表れている状態
として捉えます。


西洋医学的に考えられる背景

西洋医学では、頭の重だるさには

・緊張型頭痛
・自律神経の乱れ
・血流の低下
・眼精疲労
・睡眠の質の低下

などが関係すると考えられています。

特にデスクワークが多い方では、
首や肩の緊張が続き、
頭部への血流が低下しやすくなります。

ただし、検査をしても
「特に異常なし」と言われるケースも多く、
原因がはっきりしないまま、
鎮痛薬だけを使い続けている方も少なくありません。

こうしたとき、
東洋医学の視点が一つの手がかりになります。


東洋医学で見る「頭」とは

東洋医学では、
頭は「清陽の府(せいようのふ)」
と表現されることがあります。

体の下から上へと、
澄んだエネルギー(気と血)がしっかり届くことで、
頭は軽く、はっきりと働くと考えられています。

逆に、

・エネルギーが足りない
・巡りが悪い
・余分な水分が溜まる

と、頭は重さとして反応します。


気・血・津液から見る頭の重だるさ

気の不足

気は体を動かす原動力です。

不足すると、
体全体が省エネモードになります。

その結果、

・考えがまとまらない
・集中できない
・頭がぼーっとする

といった状態につながります。

「動くと少し楽になる」
という方は、気の不足が関係していることが多いです。

血の不足

血は、頭や脳に栄養を届けます。

血が不足すると、

・めまい
・ふらつき
・目の疲れ
・頭の重さ

が出やすくなります。

産後の方や、
食事量が少ない方にも多く見られます。

津液の停滞

津液は体の水分です。

巡りが悪くなると、
余分な水分が上に溜まり、

・頭が重い
・むくむ
・雨の日に悪化する

といった特徴が出ます。


五臓別に見るタイプ

脾タイプ

脾は消化吸収を担います。

脾が弱ると、
エネルギーを作れず、
頭まで十分に届きません。

・食後に眠くなる
・軟便
・甘いものが欲しい

肝タイプ

肝は巡りを司ります。

ストレスが続くと、
気の巡りが滞り、

・頭が張る
・側頭部が重い
・肩こり

につながります。

肺タイプ

肺は気を全身に巡らせます。

呼吸が浅いと、
頭まで気が届きにくくなります。

・息が浅い
・声が小さい
・風邪をひきやすい

腎タイプ

腎は回復力の土台です。

腎が弱ると、

・朝がつらい
・慢性的な疲労
・腰がだるい

といった特徴が出ます。

心タイプ

心は意識や睡眠と関係します。

心が養われないと、

・眠りが浅い
・夢が多い
・不安感

につながります。

午前中につらい人、夕方につらい人

午前中につらい方は、
エネルギー不足タイプ。

夕方につらい方は、
巡りが滞るタイプが多いです。


頭の重だるさは体からのサイン

頭だけをどうにかしようとするより、
体全体を見直す視点が大切です。

頭の重だるさがある方のためのセルフケア

頭の重だるさがあると、
「何かしなければ」と焦ってしまう方もいます。

東洋医学では、
強く整えるより、静かに整えることを大切にします。

日常の中で取り入れやすいことを、いくつか挙げます。

首と肩を「温める」

首や肩が冷えると、
頭への血流や気の巡りが落ちやすくなります。

・蒸しタオルを首に当てる
・お風呂で首までしっかり温める

これだけでも、
頭の重さがふっと軽くなる方がいます。

深い呼吸を意識する

呼吸が浅いと、
気が頭まで届きにくくなります。

鼻からゆっくり吸い、
口から細く長く吐く。

1分ほど行うだけでも十分です。

「うまくやろう」とせず、
静かに呼吸に意識を向けるだけで構いません。

夜は頭を使いすぎない

寝る直前までスマホや考え事をしていると、
頭が休めない状態になります。

・寝る30分前は画面を見ない
・照明を少し暗くする

頭を「休ませる準備」をしてあげることが大切です。

冷たい飲食を控える

冷たいものは、
脾や腎の働きを弱めやすく、
結果として頭の重だるさにつながります。

完全にやめる必要はありませんが、
量を減らすだけでも違いが出ることがあります。

「休むこと」を予定に入れる

疲れてから休むのではなく、
疲れる前に休むという発想も大切です。

10分横になる、
目を閉じる、
何もしない時間をつくる。

それだけでも回復力は保たれやすくなります。


ひとつだけツボの話

「百会(ひゃくえ)」
頭の中央。

軽く触れる程度で30秒。


よくある質問(FAQ)

Q. どれくらいで変化しますか
A. 体質によりますが、数週間〜数ヶ月が目安です。

Q. 食事で気をつけることは
A. 冷たいものを控え、温かいものを。

最後に

頭の重だるさは、
体が無理をしているサインかもしれません。

整えることを、
少しずつ。

この記事を書いた人

こんにちは。木氣治療室院長の石塚雅章です。痛みがない、病気になっていないから私は健康です、とは言えません。日常の動作や姿勢、生活習慣を見直し、予防しましょう。そして、体の不調がなく、趣味を長く続け幸せな生活を送っていただけるよう、サポートをしていきますのでよろしくお願いします。

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